2.プログラムヘッダー情報

2.1.概要

プログラムヘッダー情報はプログラムを識別し分類する特定の情報です。

表1."プログラム一覧画面の項目と操作"はプログラム一覧画面での項目と操作の一覧を示します。

表2."プログラム詳細画面の項目と操作"はプログラム詳細画面での項目と操作の一覧を示します。実際に画面に表示される項目はオーダや設定などにより異なります。

表1.プログラム一覧画面の項目と操作

項目 説明

No.

この項目は、行番号です。

プログラム名

この項目は、プログラムの名前です。

属性

この項目は、プログラム属性を説明しています。コメント、保護、最終変更、サイズ、コピー元の情報が表示されます。

作成

新しいプログラムを作成する画面を表示するために、このキーを押します。新しいプログラムを作成するとプログラムの一覧に追加されます。

削除

プログラム削除するために、このキーを押します。

モニタ

現在実行中のプログラムをモニタするために、このキーを押します。

属性

表示したい属性を選択するためにこのキーを押します。

コピー

プログラムをコピーするための画面を表示するために、このキーを押します。

詳細

プログラム詳細画面を表示するために、このキーを押します。

読込

プログラムを読み込むための画面を表示するために、このキーを押します。

保存

選択したプログラムを保存するために、このキーを押します。プログラムを保存するデバイスを選択して下さい。別の名前でプログラム保存することもできます。

印刷

プログラムを印刷する画面を表示するために、このキーを押します。

表2.プログラム詳細画面の項目と操作

項目 説明 ジョブプログラムまたはプロセスプログラムで有効 ジョブプログラムでのみ有効 プロセスプログラムでのみ有効

作成した日付

この項目は、プログラムが作成された日付です。

はい    

修正した日付

この項目は、最後に編集画面で最後に修正された日付です。

はい    

コピー元のファイル名

この項目は、プログラムをコピーしたファイルの名前です。

はい    

位置データ

この項目は、プログラムが位置データを持っているかどうかを示します。

はい    

サイズ

この項目は、プログラムのサイズをバイトの単位で表示します。

はい    

プログラム名

この項目は、プログラムの名前です。

はい    

サブタイプ

この項目は、プログラムの種類です。次の設定があります。シテイナシ、マクロ、ジョウタイ

はい    

コメント

この項目は、プログラムを説明するためのコメントです。

はい    

モーショングループ

この項目は、プログラムが制御する動作グループを特定します。

はい    

書き込み禁止

この項目は、プログラムが変更可能かどうかを指定します。

はい    

中断無視

この項目は、プログラムが動作グループを持たない場合に、アラーム重度がSERVO以下のアラーム、非常停止、ホールドによってプログラム実行を中断しないようにする設定です。

はい    

スタックサイズ

プログラム呼び出し時に使用するメモリのサイズを指定します。

スタックサイズの最小値は500、最大値は4000です。標準設定値は500です。

はい    

サイクル時間

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが最も最近実行された時のサイクルタイムを表示します。

  ***  

前回サイクル時間

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが上記よりも1つ前に実行された時のサイクルタイムを表示します。

  *  

ガンオン時間

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが最も最近実行された時にガンがオンしていた時間を表示します。

  *, **  

前回ガンオン時間

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが上記よりも1つ前に実行された時にガンがオンしていた時間を表示します。

  *  

材料体積

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが最も最近実行された時に塗布した材料の体積を表示します。

  *  

前回材料体積

この項目は、現在選択されているジョブまたはプロセスが上記より1つ前に実行された時に塗布した材料の体積を表示します。

  *  

標準ユーザ座標系

この項目は、プロセスプログラムで使用されているユーザ座標系の名前を表示します。

    *, **

標準ツール座標系

この項目は、プロセスプログラムで使用されているツール座標系の名前を表示します。

    *, **

パーツID

この項目は、実行されているジョブの番号を表示します。

  はい  

装置番号

この項目は、1つの制御装置で制御する同種のディスペンス装置を2つまで設定できます。

    *

ライントラッキングスケジュール番号

この項目は、使用するトラッキングのスケジュール番号を設定します。

    ****

ライントラッキング境界番号

この項目は、使用するトラッキングの境界を設定します。

    ****

アプリケーションマスク

この項目は、複数のアプリケーションが有効な場合に設定されているアプリケーションを表示します。

***    
プログラム種類 ロボットリンク同期機能を使用する際に設定します。標準では「メインプログラム」が設定されています。      
マルチアームシェルで使用 マルチアームシェルの機能を使用する際に設定します。標準では「イイエ」が設定されています。      
ファミリーマスタ この項目は、マルチアームシェルの機能で、どのロボットがマスタであるかを設定します。      
ファミリーメンバ この項目は、マルチアームシェルの機能で、どのロボットがメンバであるかを設定します。      

終了

プログラム情報を見終えて、プログラム一覧画面に戻る時にこのキーを押します。

-- -- --

戻る

前の画面に戻る時にこのキーを押します。

-- -- --

進む

プログラムのアプリケーション関連情報を表示するためにこのキーを押します。

-- -- --

1

モーショングループ設定時に、カーソルのある動作グループを有効にする時にこのキーを押します。

-- -- --

*

モーショングループ設定時に、カーソルのある動作グループを無効にする時にこのキーを押します。

-- -- --

オン/オフ

オンまたはオフを設定する時にこのキーを押します。

-- -- --

*マルチ装置のディスペンスシステムでのみ、装置番号を設定されるために表示されます。

**ペイントツールで、プロセスプログラムにのみ適用されます。

***ディスペンスツールとスポットツール+にのみ適用されます。

****ディスペンスツールとペイントツールにのみ適用されます。

プログラムヘッダー情報はプログラム作成した最初の時に表示されます。再度、この情報を見たい場合には、プログラム一覧画面で詳細キーを押すことにより表示することができます。以下に画面の例を示します

図3.プログラムヘッダー情報

詳細
作成した日付:             03-FEB-xxxx
修正した日付:             03-FEB-xxxx
コピー元のファイル名:                      
位置データ: なし     サイズ:      17 Byte
プログラム名:
 1 PROG742 
 2 サブタイプ:            [シテイナシ         ]
 3 コメント:               [              ]
 4 モーション グループ:       [1,*,*,*,*     ]
 5 書き込み禁止:       [オフ            ]
 6 中断無視:           [オフ            ]
 7 スタック サイズ:          [           300]
 

各プログラムヘッダー情報の詳細を以下に示します。

2.2.作成した日付

作成した日付はプログラム名が作成された日付です。

2.3.修正した日付

修正した日付はファイルが最後に編集画面で表示された日付を制御装置のカレンダーに従って表示します。この情報は、プログラム一覧画面で[属性」キーを使って表示することができます。

2.4.コピー元のファイル名

コピー元のファイル名はファイルがコピーされた元のファイルの名前です。ファイルがコピーされていない場合にはこの欄には何も表示されません。この情報は、プログラム一覧画面で[属性」キーを使って表示することができます。

2.5.位置データとサイズ

位置データはプログラムに記憶されたロボット位置データが存在するかを示します。最初にプログラムを作成した時点では、位置データは「なし」と設定されています。

サイズはプログラムのサイズで、単位はバイトです。プログラムサイズは、プログラム一覧画面で[属性」キーを使って表示することができます。

2.6.プログラム名

プログラム名は、プログラムを識別するための名前です。新規にプログラムを作成した時、固有の名前を付ける必要があります。

長さ

名前の長さは1文字から36文字までです。

使用可能な文字

文字 : アルファベット(大文字のみ)、カタカナが使用可能です。プログラム名は文字から始める必要があります。

数字 : 0から9まで。プログラム名は数字から始めることはできません。

記号 : 下線のみ。@(アット)、*(アスタリスク)、空白は使用できません。

内容

名前は内容を説明するもので、プログラムが何を行うかがわかるようにして下さい。

12文字より長いプログラム名はプログラム一覧画面では省略され、最後に> が表示されます。そのプログラム名が選択された場合、画面の下側に完全なプログラム名が表示されます。

長いプログラム名の中に共通の文字列がある場合、共通の文字列を$UI_CONFIG.$PROG_COMMON[1–3]に設定します。例えば、プログラム名がTEST111_PLANT1_ROBOT15467_AでTEST111が共通の接頭語である場合、$UI_CONFIG.$PROG_COMMON[1]にTEST111を設定します。プログラム名を省略する必要がある場合、共通の部分を(~)に置き換えます。以下の画面の例を参照ください。

一覧
          702566 バイト空き            7/7
No.  プログラム名           コメント
 1   -BCKEDT-        [                   ]
 2   HOME_IO         [SET AT HOME I-O    ]
 4   TEST1           [TEST1              ]
 5   ~_PLANT1_ROBOT1>[                   ]
 6   UOP_ROBOT_12>   [                   ]




TEST111_PLANT1_ROBOT15467_A

RSRやPNSで使用する生産運転のためのプログラムを作成する際には以下のようにプログラム名を付けて下さい。

  • RSR プログラムはRSRnnnnとして下さい。nnnnは4桁の数字です。例えば、プログラム番号を23とする場合はRSR0023となります。

  • PNS プログラムはPNSnnnnとして下さい。nnnnは4桁の数字です。例えば、プログラム番号を23とする場合はPNS0023となります。

RSRやPNSのプログラムでは、プログラムが何をするかを示すためにはコメントを使用して下さい。2.8."プログラムコメント"を参照ください。

2.7.サブタイプ

サブタイプは作成するプログラムの種類を特定します。以下のタイプがあります。

  • シテイナシ

  • マクロ

  • ジョウタイ

  • ジョブ *

  • プロセス *

*プロセスとジョブのサブタイプはディスペンスツールでのみ有効です。ディスペンスアプリケーションが有効な場合にのみ、スポットツール+でも有効になります。

表3."ディスペンスツールおよびディスペンスアプリケーションが有効であるスポットツール+でのプログラム命令"は、サブタイプがジョブ、プロセス、指定なし、マクロ、状態のディスペンスツールプログラム(または、ディスペンスアプリケーションが有効であるスポットツール+プログラム)で使用可能なプログラム命令をまとめてあります。

表3.ディスペンスツールおよびディスペンスアプリケーションが有効であるスポットツール+でのプログラム命令

プログラム命令 サブタイプがジョブの場合に有効 サブタイプがプロセスの場合に有効 サブタイプがシテイナシの場合に有効 サブタイプがマクロの場合に有効 サブタイプがジョウタイの場合に有効
プログラム呼び出し    
I/O  
モシ/センタク  
ジャンプ/ラベル  
ロック イチレジ  
マクロ  
その他の命令  
モニタカイシ/モニタオワリ      
多軸制御    
イチ補正/座標系    
負荷設定  
位置(動作文)  
プログラム制御  
レジスタ (レジ[]、イチレジ[])  
シーリング(SS[]、SE[])    
スキップ    
ツール補正    
待機  
ジョウケン        

表4."ペイントツールでのジョブ、プロセスプログラム要素"に、サブタイプがジョブ、プロセス、指定なし、マクロ、状態のプログラムで、使用可能なプログラム要素をまとめてあります。

表4.ペイントツールでのジョブ、プロセスプログラム要素

プログラム要素 サブタイプがジョブの場合に有効 サブタイプがプロセスの場合に有効 サブタイプがシテイナシまたはマクロの場合に有効
塗装命令  
動作命令  
位置補正  
レジスタ
I/O
待機
その他の命令
分岐命令(ジャンプ/ラベル、モシ/センタク、ヨビダシ)  
スキップ  
マクロ
多軸制御
プログラム制御    

シテイナシ

シテイナシを選択した場合、プログラムはどの命令も教示できる.TPプログラムとして作成されます。

マクロ

.MRプログラムとして作成されるマクロプログラムは通常の.TPプログラムと同様にどの命令や機能も教示することができます。マクロプログラムは、操作パネルボタン、教示操作盤上のキー、手動操作メニュー等のいろんな方法で実行できるように設定することができます。また、名前を登録してプログラムから登録した名前で呼び出すことも可能です。

ジョウタイ

chプログラムはジョウタイのサブタイプです。状態監視機能で使用します。

ジョブ

ジョブは1つ以上のプロセスを持ったプログラムです。生産運転を行う際には、実行したい作業に応じたジョブを実行します。ジョブには生産運転中に実行されるそれぞれのプロセスのプログラム呼び出しがあります。

ペイントツールにおいて、ジョブプログラムでは以下のプログラム命令だけ使用できます。

  • プログラム呼び出し

  • 条件分岐(モシ、センタク)

  • I/Oおよびレジスタ命令

  • プログラム終了

通常は、ジョブプログラムはメインプログラムとして使用されます。ジョブプログラムはアプリケーションプロセスを実行するためにプロセスプログラムを呼び出します。

プロセス

プロセスは特定の作業をロボットに実行させるプログラムです。

ペイントツールにおいては、プロセスプログラムでは分岐命令を除いて、どの命令も教示できます。

ペイントツールでは、8個の予め定義されたプロセスプログラムが作成されます。

  • Home

  • Gun Clean In (CLNIN)

  • Gun Clean Out (CLNOUT)

  • Bypass

  • Purge

  • Zero

  • Special1

  • Special2

これらのプログラムは動作メニューによりこれらのプログラム中に定義された位置に移動できるように作成されています。

2.8.プログラムコメント

プログラムを作成した時、プログラムコメントを付けることができます。プログラムコメントはプログラムを特定するための追加情報となります。プログラムコメントは、プログラム一覧画面で[属性」キーを使って表示することができます。また、詳細キーにより表示することができます。

長さ

1文字から16文字まで。

使用可能な文字

文字 : アルファベット(大文字、小文字)、カタカナ

数字 : 0から9まで。

記号 : _(下線)、@(アット)、*(アスタリスク)

空白

句読点: (セミコロン)、(コロン)、(引用符)、( )(左右の括弧)、(ピリオド)

内容

必要に応じて、内容を説明し、付加情報を与えるものにして下さい。

2.9.モーショングループ

モーショングループ は、プログラムが持っている動作グループを設定します。動作グループは、それぞれ独立したロボット、位置決めテーブル、その他の治具などに使用する異なる軸(モータ)グループを表します。

1つの動作グループしかない場合には、標準の動作グループは1です。アスタリスクはそのグループが使用されていないことを示します。全てのグループを無効にした場合、プログラムに動作命令を教示できません。

プログラムに動作命令を教示した後は、動作グループを変更できません。プログラム詳細画面でモーショングループの設定ができなくなります。

2.10.書き込み禁止

書き込み禁止の設定では、プログラムが変更可能とするかどうかを設定します。

  • 書き込み禁止をオンに設定すると、プログラムの変更ができなくなります。作成したプログラムの動作を確認した後、プログラムが変更されないように書き込み禁止をオンに設定します。

  • 書き込み禁止をオフに設定すると、プログラム変更が可能になります。標準では書込み禁止はオフに設定されています。

書き込み禁止の情報は、プログラム一覧画面で[属性」キーを使って表示することができます。

警告

書き込み禁止がオンに設定されている場合、プログラムのヘッダー情報(プログラム名、サブタイプ、コメント、モーショングループ、中断無視)は書き込み禁止の設定を除いて変更できません。

2.11.中断無視

中断無視は、動作グループを持たないプログラムに対して、アラーム重度がSERVO 以下のアラーム、非常停止、ホールドによって、実行を中断しない設定です。プログラムによって、これらの信号を無視したい場合に「有効」にします。

中断無視が設定されたプログラムを中断できるのは、アラーム重度がSERVO 以上のアラームか、プログラム中の強制終了命令によります。

警告

中断無視をオンに設定した場合、プログラムで動作命令を実行してはいけません。そうしなければ、装置を破損したり怪我をする可能性があります。

警告

中断無視の設定によって、教示操作盤や操作パネルなどからのホールド、非常停止ではプログラムの実行を 中断することはできなくなりますので、注意が必要です。

2.12.スタックサイズ

プログラム呼び出し時に使用するメモリのサイズを指定します。

プログラムの呼び出し回数が多く以下のアラームが発生した場合は、スタックサイズを大きくすることで呼び出し可能回数を増やすことができます。プログラム詳細画面で呼出元プログラムのスタックサイズを増やしてください。500→800→1000 の順で試してください。

  • ジッコウ−222 サブプログラムを呼べません

  • ジッコウ−302 プログラム呼出が多すぎます

標準は500、最大値は4000です。

2.13.サイクル時間

現在選択されているジョブやプロセスが最も最近実行された時のサイクル時間を表示します。この情報は、ジョブやプロセスのプログラム詳細画面に表示されます。ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面でも表示されます。

教示操作盤のシフトキーと前進キーによりプログラムを実行した場合にはサイクル時間の値は更新されません。プログラム実行中に画面を表示している場合には、サイクル時間の値は更新されません。

2.14.前回サイクル時間

前回サイクル時間は、選択されているジョブやプロセスが「サイクル時間」の実行より1つ前に実行された時のサイクル時間を表示します。この情報は、ジョブやプロセスのプログラム詳細画面に表示されます。また、ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面にも表示されます。

2.15.ガンオン時間

ガンオン時間は、現在選択されているジョブまたはプロセスが最も最近実行された時にガンがオンしていた時間を表示します。この情報は、ジョブやプロセスのプログラム詳細画面に表示されます。また、ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面にも表示されます。

2.16.前回ガンオン時間

前回ガンオン時間は、現在選択されているジョブまたはプロセスが「ガンオン時間」の実行より1つ前に実行された時にガンがオンしていた時間を表示します。この情報は、ジョブやプロセスのプログラム詳細画面に表示されます。また、ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面にも表示されます。

2.17.材料体積

材料体積は、現在選択されているジョブが最も最近実行された時に塗布した材料の体積を表示します。この情報は、ジョブのプログラム詳細画面に表示されます。また、ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面にも表示されます。

2.18.前回材料体積

前回材料体積は、現在選択されているジョブが「材料体積」の実行より1つ前に実行された時に塗布した材料の体積を表示します。この情報は、ジョブのプログラム詳細画面に表示されます。また、ジョブ/プロセスが有効の場合、状態メニューのディスペンスデータ画面にも表示されます。

2.19.標準ユーザ座標系

標準ユーザ座標系は、プロセスプログラムで使用されているユーザ座標系の名前を表示します。この情報は、ジョブ/プロセスが有効の場合、プロセスのプログラム詳細画面に表示されます。

この項目は、トラッキングオプションがインストールされている場合には使用できません。

2.20.標準ツール座標系

標準ツール座標系は、プロセスプログラムで使用されているツール座標系の名前を表示します。この情報は、ジョブ/プロセスが有効の場合、プロセスのプログラム詳細画面に表示されます。

2.21.パーツID

パーツIDは実行されているジョブの番号を表示します。これはジョブプログラムでのみ使用されます。この情報はプログラム詳細画面で表示されます。

2.22.装置番号

装置番号は、1つの制御装置で制御する同種のディスペンス装置を5つまで設定できます。

2.23.ライントラッキングスケジュール番号(ライントラッキングオプション)

ライントラッキングスケジュール番号は、使用するトラッキングのスケジュール番号を設定します。プロセスがジョブから呼び出された時、システムは自動的にこのスケジュールを有効にします。プロセスがトラッキング動作でない場合、0を指定して下さい。

2.24.ライントラッキング境界番号(ライントラッキングオプション)

ライントラッキング境界番号は、使用するトラッキングの境界を設定します。プロセスがジョブから呼び出された時、システムは自動的にこの境界設定を有効にします。この項目が0以外に設定されていると、プログラムは常にこの番号をライントラッキング境界番号として使用します。TPプログラムの境界番号の命令は効果がありません。この項目が0に設定されていると、TPプログラムの境界番号の命令によりこのプログラムでの境界番号が設定されます。

2.25.アプリケーションマスク

ソフトウェアインストール時に2つ以上のアプリケーション(スポット溶接、ディスペンス、ハンドリング等)を有効にした場合、プログラムで使用するアプリケーションをアプリケーションマスクに設定します。使用するアプリケーションを設定した後、指定したアプリケーションに従って、プログラム命令やファンクションキーラベルが変更されます。

以下のようにアプリケーションマスクを設定して下さい。

  • プログラムで使用するアプリケーションを選択するためには、アプリケーションプロセス詳細画面で使用するアプリケーションを有効に設定します。

  • アプリケーション命令を含まないプログラムを作成する場合は、アプリケーションプロセス詳細画面で全てのアプリケーションを無効に設定して下さい。

    1   スポット溶接               無効
    2   ハンドリング               無効
    3   Dispense                   無効
    

スポット溶接を選択すると、プログラムでスポット溶接とハンドリングを使用できます。

有効なアプリケーションはソフトウェアインストール時のコントロールスタートで設定します。

教示操作盤上のキーとLEDインジケータは現在選択されている アプリケーションに対応しています。現在選択されているアプリケーションは、教示操作盤画面の上部に表示されます。コントロールスタートで2つ以上のアプリケーションが有効にされた場合、補助キーを押して、アプリケーション切替を選択することにより、アプリケーションを切り替えることができます。各アプリケーションを示す省略文字は、ディスペンスがDI、ハンドリングがHT、スポット溶接がSWです。

アプリケーションがマルチ装置オプションを使用している場合、アプリケーションの省略文字の最初の文字と装置番号が表示されます。D1はディスペンスの装置1に対応し、S2はスポット溶接の装置2に対応します。

アプリケーションマスク使用時のプログラム呼び出し

アプリケーションマスク使用時は、プログラム呼び出し命令により呼び出すことのできるプログラムについて以下のルールがあります。

  • アプリケーションマスクをセットしていないプログラムは、アプリケーションマスクをセットしているプログラムとセットしていないプログラムを呼び出すことができます。

  • アプリケーションマスクをセットしているプログラムはアプリケーションマスクをセットしていないプログラムを呼び出すことができます。

  • アプリケーションマスクをセットしているプログラムは異なるアプリケーションマスクをセットしているプログラムを呼び出すことができません。

2.26.プログラム種類

ロボットリンク同期機能を使用する際に設定します。標準では「メインプログラム」が設定されています。

2.27.マルチアームシェルで使用

マルチアームシェルの機能を使用する際に設定します。マルチアームシェル用のプログラムでない場合には、"イイエ"と設定します。マルチアームシェルのマスタ用プログラムの場合には、"ハイ・ファミリーマスタです"と設定します。マルチアームシェルのメンバ用プログラムの場合には、"ハイ・ファミリーメンバです"と設定します。

2.28.ファミリーマスタ

この項目は、マルチアームシェルの機能で、どのロボットがマスタであるかを設定します。

2.29.ファミリーメンバ

この項目は、マルチアームシェルの機能で、どのロボットがメンバであるかを設定します。