26.動作グループ命令(オプション)

26.1.概要

動作グループ命令は複数の動作グループをそれぞれ独立してプログラムすることができます。

動作グループ命令では、以下の項目を指定することができます。

  • 各動作グループごとの動作形式(円弧動作、C円弧動作を除く)

  • 各動作グループごとの移動速度

  • 各動作グループごとの位置決め形式

動作グループ命令には以下の2つがあります。

TPプログラムで非同期または同期動作グループ命令を定義するためには、26.4."動作グループ命令の定義"を参照ください。

26.2.非同期動作グループ命令

非同期動作グループ命令により、各動作グループは個々に教示された動作形式、移動速度、位置決め形式で動作します。

以下の例は動作グループ1と3の非同期動作を示しています。

ヒドウキドウサグループ
GP1 チョクセン イチ[1] 90mm/sec ナメラカ100
GP3 カクジク イチ[1] 100% ナメラカ50
 

26.3.同期動作グループ命令

同期動作グループ命令により、各動作グループは個々に教示された動作形式、移動速度、位置決め形式で動作しますが、同じ時間(教示された速度に基づき、全てのグループの中で最も長い移動時間)で動作します。位置決め形式は、ナメラカ値の最も小さい(イチギメに近い)動作グループのものが他の動作グループに対しても適用されます。

以下の例は動作グループ1と3の同期動作を示しています。最も移動時間が長い動作グループの移動時間が他の動作グループでも使用されます。教示された移動速度は使用されないかもしれません。ナメラカ値の最も小さいグループ3(GP3)の位置決め形式がグループ1(GP1)にも適用されます。

ドウキドウサグループ
GP1 チョクセン イチ[1] 90mm/sec ナメラカ100
GP3 カクジク イチ[1] 100% ナメラカ50

26.4.動作グループ命令の定義

動作グループ命令定義では非同期または同期動作グループ命令の定義の方法を説明しています。プログラム例では、モーションマスクが[1,*,1,*,*,*,*,*]として、動作グループ1と3の動作を教示しています。

円弧動作、C円弧動作や制御命令では非同期または同期動作グループ命令は指定できません。

操作15.動作グループ命令定義

条件

  • 円弧動作、C円弧動作では非同期または同期動作グループ命令は指定できません。

手順

  1. 円弧動作またはC円弧動作以外の動作文の行番号にカーソルを移動します。以下のような画面が表示されます。

    PNS0001
       1: チョクセン イチ[1] 1000mm/sec ナメラカ100
    [オワリ]
    

  2. F1[命令]を押します。制御命令の一覧が以下のように表示されます。

                教示
    1    .....
    2    .....
    3    .....
    4    .....
    5    .....
    6 非同期動作グループ
    7 同期動作グループ 
    8 --次ページ--
    
    

  3. 「非同期動作グループ」または「同期動作グループ」を選択してください。1行目の動作文が以下のように変更されます。

    PNS0001
       1: ヒドウキドウサグループ
        : GP1 チョクセン イチ[1] 1000mm/sec ナメラカ100
        : GP3 チョクセン イチ[1] 1000mm/sec ナメラカ100
    

  4. 非同期動作命令や同期動作命令の中の動作文について、動作形式、移動速度、位置決め形式を通常の動作文と同じ方法で変更します。詳細は4."動作命令"を参照ください。

    既に作成された非同期動作命令または同期動作命令に動作付加命令を追加することはできません。動作付加命令は作成前に非同期動作命令または同期動作命令に追加する必要があります。ただし、非同期動作命令または同期動作命令から動作付加命令を削除することは可能です。

注意事項と制限事項

動作グループ命令を使用する時、以下の注意事項と制約事項があります。

  • 動作命令が円弧動作の場合、動作グループ命令は教示できません。

  • 非同期動作命令または同期動作命令に円弧命令を教示することはできません。

  • 動作グループ命令内で

    • 各動作グループの位置データ形式は変更できません。(位置 <-> 位置レジスタ)

    • 各動作グループの位置番号は変更できません。

    • 動作付加命令は追加できません。削除することは可能です。

    • グループの削除や作成はできません。

  • 動作グループ命令の要素の検索はできません。

  • 動作グループ命令の要素の置換はできません。

  • 動作グループ命令内では、シフトキーと「イチ修正」による位置教示はできません。

  • 動作グループ命令からインクレメンタル動作が削除された場合、位置データは未教示になります。

動作グループ命令が指定されていない場合、通常の動作命令が実行されます。全ての動作グループは同じ動作形式、移動速度、位置決め形式、および動作付加命令で同時に動作します。この場合、最も移動時間の長い動作グループに他にグループが同期します。