サイクルタイムログ機能は、プログラムのサイクルタイムを記録し、表示させる機能です。サイクルタイムは、1サイクルごとに、あるいは1時間ごとの平均サイクルタイムが記録されます。サイクルタイムの傾向や、データ分析のために、複数のサイクルタイムを表示させることができます。
通常はサイクルタイムをグラフィカルに表示させるためにiPendantが使用されます。一方、サイクルタイムデータをテキスト形式で表示させることもできます。
標準ではサイクルタイムはTPプログラムの開始からプログラム終了まで記録されます。ただし、システム変数$CY_CONFIGによりこれを調整することができます。
サイクルタイムは、命令の種類別に記録されます。表1."サイクルタイムの種類"を参照下さい。表2."サイクルタイム状態画面項目"はサイクルタイム状態画面において表示される項目を説明します。
表1.サイクルタイムの種類
種類 | 説明 |
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ドウサ | 動作命令の実行時間です。 |
プロセス | 溶接の実行時間です。 |
アプリ | スポット命令やアーク命令などのアプリケーション命令の実行時間です。 |
SP 1 | |
SP 2 | |
タイキ | I/Oまたはデータイベントの待機時間です。条件指定のタイキ命令が記録されます。 |
オクレ | 時間指定のタイキ命令が記録されます。 |
カレル | カレルロジックの実行時間です。 |
ロジック | 上記以外の命令(ラベル、I/Oなど)の実行時間です。 |
HOMIO | ロボットが基準点画面で設定したホーム位置に到達し、SOP、UOP、PROD STARTで実行されたプログラムが終了すると、HOME_IOプログラムが自動的に実行されます。そのHOME_IOプログラムの実行にかかった時間が記録されます。HOME_IOが実行されるためには、基準点が正しく設定されている必要があります。HOME_IOプログラムを使用しない場合は、設定は不要です。 |
アイドル | ロボットがホーム位置に到達しプログラムが終了した時点から、次のサイクルが開始されるまでの時間が記録されます。 |
エラー | アラームなどの原因による、プログラムの一時停止中の時間が記録されます。 |
表2.サイクルタイム状態画面項目
項目 | 説明 |
---|---|
プログラム | サイクルタイムが記録されたプログラム名が表示されます。 |
モード | サイクルタイムが、サイクルごとの表示であるか、1時間ごとの表示であるかを示します。1サイクル、10サイクル、100サイクルあるいは、1時間、10時間、100時間分のデータを表示することができます。 |
ヒヅケ | サイクルタイムが記録された日付です。 |
ジコク | サイクルタイムが記録された時刻です。 |
範囲(合計) | 記録されたサイクルタイムの総数をm、表示中のサイクルタイムをnとすると、n/mで表示されます。mは、合計サイクル数、あるいは合計時間を表します。 |
サンプル | 現在表示されている平均時間を求めるのに使われているサンプルの数を表します。 |
[プログ] | サイクルタイムを表示させたいプログラム名を選択します。 |
[拡大] | サイクルタイムの表示方法を変更します。1サイクル、10サイクル、100サイクル、あるいは1時間、10時間、100時間から選択できます。 |
[種類] | サイクルタイム中の、どの項目を表示するかを選択します。ゴウケイは、各種サイクルタイムの合計時間を表示し、色分けして表示されます。あるいは、各種個別に表示できます。選択されているモードによっては、個別表示中の種類名が画面右上に表示されます。サイクルタイムの種類は、ゴウケイ、モーション、プロセス、アプリ、タイキ、オクレ、カレル、ロジック、HOMIO、アイドル、エラーから選択できます。 |
[ページ] | サイクルタイムのデータを、異なる形式で表示することができます。サイクルタイム状態画面では、グラフが表示されます。他の形式であるサイクルテキスト、平均テキストはウェブサーバ画面上で表示されます。この時、DGファイルが表示されています。CYCLES.DGがサイクルごとのデータを、CYCAVE.DGが1時間ごとのデータをそれぞれ表示しています。ラインテキストは、プログラム各行モードでのみ表示可能です。 |
[更新] | 以下の4種類の操作を実行する際に使用します。
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[記録] | 特定のプログラムのサイクルタイムを記録します。[記録]は、サイクルモードでプログラムを個別に選択している場合にのみ表示されます。 |