動作命令とは、ロボットを作業空間内の指定した位置へ、指定した移動速度と移動方法で動かす命令です。動作命令に指定するものには次のものがあります。
動作形式 - 指定位置への軌跡制御を指定します。
位置データ - ロボットが移動する位置を教示します。
位置決め形式 - 指定位置で位置決めするかどうかを指定します。
移動速度 - ロボットの移動速度を指定します。
動作付加命令 - 動作中に付加命令の実行を指定します。
動作命令の例を図4."動作命令"に示します。
手首各軸動作命令は、動作形式が直線動作、円弧動作、またはC円弧動作の場合に使用される動作付加命令です。
動作形式には指定位置への移動軌跡を指定します。 軌跡制御・姿勢制御を行わない各軸動作と、軌跡制御・姿勢制御を行う直線動作、円弧動作、C円弧動作があります。
各軸動作
直線動作
円弧動作
C円弧動作
カクジク イチ[2] 50% イチギメ
各軸動作
ロボットを指定した位置まで移動する基本的な移動方法です。全軸が同時に加速し、教示速度で移動後、同時に減速して停止します。
動作形式は終了点を教示するときに記述します。
移動速度の指定は%(最大移動速度に対する割合)、sec、msecから選択します。実際の移動速度は、最も遅い軸の速度によります。4.9."移動速度"を参照してください。
図5."各軸動作"は各軸動作の例を示しています。
チョクセン イチ[2] 100mm/sec イチギメ
直線動作
ツール先端点の移動軌跡を動作開始点から終了点まで直線で制御する移動方法です。
動作形式は終了点を教示するときに記述します。
直線移動速度の指定は mm/sec、cm/min、inch/min、sec、msecから選択します。4.9."移動速度"を参照してください。
移動中のツールの姿勢は、開始点と目標点の姿勢を分割して制御されます。
図6."直線動作"は直線動作の例を示しています。
直線動作は、ツール先端点の位置を保持しながら、ツールの姿勢をツール先端点を中心に回転させる場合にも使用されます。この動作の移動速度はdeg/secを指定します。図7."ツール先端点周りの回転に使用される直線動作"はツール先端点周りの回転に使用される直線動作の例を示しています。
エンコ イチ[2] イチ[3] 100mm/sec イチギメ
円弧動作
ツール先端点の移動軌跡を、動作開始点から経由点を通り終了点まで円弧で制御する移動方法です。
1つの命令の中で経由点と目標点を教示します。
移動速度の指定はmm/sec、cm/min、inch/min、sec、msecから選択します。4.9."移動速度"を参照してください。
円弧動作の動作命令を追加すると、以下の様に動作命令が教示されます。
エンコ イチ[2] イチ[3] 100 mm/sec イチギメ
最初の位置、上記例の位置[2]は、円弧の経由点です。経由点は、動作命令を教示した時に、現在位置が自動的に教示されます。2つ目の位置、上記例の位置[3]は、目標点です。円弧動作を教示した後、F5「イチ修正」を使って目標点を教示する必要があります。
既に教示されている動作命令を円弧動作に変更すると、位置データは経由点になります。
完全な円を教示するためには、2つの円弧動作を教示し、2つの経由点と目標点を生成します。
移動中のツールの姿勢は、開始点、経由点、目標点の姿勢を分割して制御されます。
図8."円弧動作"は円弧動作の例を示しています。
図9."円弧動作命令の再スタート" 円弧動作命令の目標点でシングルステップにより停止し、ロボットをジョグ送りします。
図10."円弧動作命令の再スタート" シングルステップによる停止、およびジョグ送りの後、プログラム実行が再スタートされた時、ロボットは前の円弧動作の終了点に直線動作で移動します。
C円弧動作命令の使用については4.3."C円弧動作命令"を参照ください。
円弧動作命令では、1つの行に経由点と終点の2つの位置を教示する必要がありました。C円弧動作命令では、位置は1行に1つだけ教示し、連続する3つのC円弧動作命令から生成される円弧を連結しながら円弧動作を行います。
C円弧動作命令は、円弧動作命令と比べて以下の特徴があります。
円弧上の教示点の追加や削除を、容易に行うことができます。
円弧動作の経由点と終点に個別に速度やナメラカを指定することができます。
経由点と終点の間に論理命令を教示することができます。(ただし、教示できる論理命令には制限があります。)
図11."C円弧の拡張"を参照ください。
割り込みプログラムからの後退実行はサポートしていません。
パレタイジングの動作命令にC円弧を指定すると、実行時にエラーが発生します。
C円弧動作命令の位置データに位置レジスタを使用し、インデックスを間接指定すると、実行時にエラーが発生します。
C円弧動作命令に位置補正命令、またはツール補正命令を付加し、補正量に位置レジスタを指定した場合、位置レジスタのインデックスを間接指定すると、実行時にエラーが発生します。
C円弧動作命令はアークセンサや多層盛り機能と一緒に使用することはできません。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100 5: Cエンコ イチ[5] 200mm/sec イチギメ 6: チョクセン イチ[6] 200mm/sec イチギメ
円弧動作命令と異なり、円弧の始点(イチ[2])への動作は、C円弧動作命令を教示して下さい。最初のC円弧動作命令は、直線動作になります。
2個目以降のC円弧動作命令の実行では、現在位置と、その命令の目標位置と、次のC円弧動作命令の目標位置の3点を通る円周上を動作します。図14."現在位置により作られる円弧"を参照ください。
次の動作命令がC円弧動作命令ではない場合は、最後のC円弧動作命令の目標点が円弧の終点とみなされます。終点への動作では、1つ前の動作命令(目標位置から見ると二つ前)の目標位置と、現在位置と、その命令の目標位置の、3点を通る円周上を動作します。図15."最後のC円弧動作"を参照ください。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100
上のプログラムの3行目を実行する場合、イチ[2]、イチ[3]、イチ[4]の3点を通る円周上を通り、イチ[3]へ移動します。この円周上を通りイチ[3]へ到達する軌跡は以下のようにイチ[2]->イチ[3]->イチ[4]の向きの円弧でイチ[3]まで移動します。図16."使用される軌跡"を参照ください。
C円弧の動作文は3つ以上連続して教示する必要があります。それ以外の場合、「ジッコウ‐609 Cエンコは3点必要です」となります。
例1) C円弧が孤立しています。「ジッコウ-609 Cエンコは3点必要です(1)」となります。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: チョクセン イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100
例2) C円弧が2つだけ教示してあります。「ジッコウ-609 Cエンコは3点必要です(2)」となります。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: チョクセン イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100
3点で円弧を作成できない場合には、直線で動作します。同じ点が連続していると、直線動作になります。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 5: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec イチギメ 6: チョクセン イチ[4] 200mm/sec イチギメ
3行目の動作:現在位置と目標点が一致しており、動きません。
4行目の動作:目標点とその次の目標点が一致しています。直線となります。
5行目の動作:現在位置と目標点が一致しており、動きません。
6行目の動作:目標点とその次の目標点が一致しています。直線となります。
この場合、円弧を作成できません。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100
C円弧動作命令では、一度に円弧の中心角にして180°以上動作することはできません。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100
C円弧命令の途中で一時停止し、そのまま再開した場合には通常通りの軌跡で再開します。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100 5: Cエンコ イチ[5] 200mm/sec イチギメ 6: チョクセン イチ[6] 200mm/sec イチギメ
C円弧動作命令を実行中に一時停止して、ジョグを行い、再開した場合を考えます。オリジナルパスリジュームが有効の場合は、一時停止した位置に戻って、動作を再開します。(オリジナルパスリジュームが無効の場合は、現在位置から円弧で目標点に向かいます。その後は元の軌跡上を動作します。)例えば、3行目を実行中に、一時停止し、ジョグを行ってから再開すると、現在位置、イチ[3]、イチ[4]で作られる円弧でイチ[3]へ動作し、その後イチ[3]、イチ[4]、イチ[5]の3点を通る円周上を動作します。イチ[3]への動作がナメラカ100なので、イチ[4]への動作と重ねあわされた軌跡となります。
C円弧動作中に一時停止して、目標点を修正した後、再開した場合、修正された目標点を使った円弧の軌跡で再開されます。次の図は、イチ[3]へ向かう動作で一時停止し、イチ[3]を数値入力で修正し、再開した場合です。一時停止した位置、イチ[3]、次の目標点であるイチ[4]を通る円弧でイチ[3]に向かいます。図20."目標点の変更"を参照ください。
上記の例で、イチ[4]が変更された場合には、修正後のイチ[4]を通る円弧での再開となります。図21."次の目標点の変更"を参照ください。
C円弧の途中で一時停止し、次の動作文を削除した場合には、軌跡の作成に使っていた点が失われたことになります。削除後も次の動作文がC円弧である場合、現在位置、目標点、次の動作文で円弧を作成します。
図22."次のC円弧の削除"はイチ[2]からイチ[3]へ向かう途中で一時停止し、イチ[4]を削除した例です。図22."次のC円弧の削除"を参照ください。
イチ[3]へは現在位置、イチ[3]、イチ[5]を通る円弧で向かいます。その後イチ[5]へはイチ[2]、イチ[3]、イチ[5]を通る円弧で向かいます。図23."次のC円弧の削除"を参照ください。
目標点の次に動作文が無い場合、もしくは動作文があるがC円弧で無い場合は、一時停止した行が最後のC円弧となります。この場合の円弧の作成には、現在位置、目標点を使います。次の例は、イチ[3]からイチ[4]に向かう途中で一時停止し、イチ[5]の行を削除した例です。図24."次のC円弧の削除"を参照ください。
イチ[5]を削除したので、イチ[4]の動作文は最後のC円弧となりました。再開後、イチ[3]、現在位置、イチ[4]を通る円弧でイチ[4]に向かいます。その後、イチ[6]に直線で動作します。図25."次のC円弧の削除"を参照ください。
最初のC円弧の実行中に一時停止し、プログラム修正したとします。修正の結果、一時停止中の行が最初のC円弧ではなくなったとします。この場合にも、再開後には直線動作のままです。逆に、一時停止中のプログラム修正により、一時停止中の行が最初のC円弧になるケースがあります。この場合も、再開後には円弧のままです。一時停止後の動作形式の変更は再開動作に反映されません。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec イチギメ 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec イチギメ 5: チョクセン イチ[5] 200mm/sec ナメラカ100 6: Cエンコ イチ[6] 200mm/sec イチギメ 7: Cエンコ イチ[7] 200mm/sec ナメラカ100 8: Cエンコ イチ[8] 200mm/sec イチギメ 9: カクジク イチ[9] 200mm/sec イチギメ
例1) イチ[6]に向かう途中で一時停止し、イチ[5]の動作文を直線からC円弧に変えたとします。図26."プログラム一時停止"を参照ください。
イチ[6]への動作は最初のC円弧なので直線でした。しかし修正後のプログラムは図27."修正後のプログラム軌跡"のような軌跡になります。
この場合でも、イチ[6]への動作を再開するとイチ[6]へは直線で動作します。図28."動作再開"を参照ください。
なお、ここから後退で再開した場合は円弧となります。イチ[7]、現在位置、イチ[5]を通る円弧でイチ[5]へ向かいます。
例2) 例1の逆の変更を行います。イチ[6]へ向かう途中で一時停止し、イチ[5]への動作文を直線とします。図29."プログラム一時停止"を参照ください。
図30."プログラム動作"は、修正されたプログラムのプログラム軌跡です。イチ[6]への動作文は最初のC円弧です。図30."プログラム動作"を参照ください。
しかし再開動作は円弧のままで動作します。イチ[7]が円弧の作成に使われます。図31."動作再開"を参照ください。
後退実行すれば、イチ[5]へ直線で動作します。
通常動作と同じように動作します。次の図はイチ[2]に向かう途中で一時停止し、イチ[3]の行から再開した例です。現在位置→イチ[3]→イチ[4]の円弧動作となります。図32."一時停止後、行を変えてC円弧から再開"を参照ください。
次の例は、イチ[2]に向かう途中で一時停止し、イチ[4]の行から再開した例です。図33."一時停止後、行を変えてC円弧から再開"の灰色線のような軌跡を取ろうとしますが、180度を超える動きとなるため「ドウサ-098 円弧動作の方位角が大きすぎます」アラームが発生します。
次の例は、イチ[4]に向かう途中で一時停止してイチ[2](最初のC円弧動作)の行から再開した場合です。最初のC円弧なので直線で動作します。図34."一時停止後、行を変えてC円弧から再開"を参照ください。
連続したのC円弧動作命令の途中からプログラムを(再開ではなく)開始した場合、ロボットの動作は4.3.10."一時停止後、行を変えてC円弧から再開"と同様になります。
C円弧動作命令がシングルステップで実行された場合、他の動作命令と同様に各教示点で一時停止します。図35."シングルステップ実行"を参照ください。
最後のC円弧の場合、直線動作となります。それ以外の場合は円弧となります。円弧の作成に使われる点は以下の通りです。
最後から二つ目のC円弧の場合:現在位置、目標点、ひとつ前のC円弧
それ以外の場合:次のC円弧、現在位置、目標点
図37."プログラム終了状態からの後退実行"は、イチ[4]に向かう途中で強制終了し、そこからイチ[3]に後退実行した例です。
同じ位置から4行目を後退実行したときは、最後から二つ目のC円弧です。図38."プログラム終了状態からの後退実行"を参照ください。
4.3.14."プログラム終了状態からのC円弧の後退実行"を参照ください。
C円弧動作命令の間には、命令を教示することができます。C円弧動作命令では、連続する複数の動作命令の位置データを使用して円弧の軌跡を計算するため、ジャンプ、ラベルのような実行の順序を変える命令や、位置レジスタの設定のような位置データに影響を与える命令は、C円弧動作命令の間では実行することができません。C円弧動作命令の間に教示できる命令、できない命令については表5."C円弧動作命令の間で実行できる命令"から表7."C円弧動作命令の間で実行できない主な命令"を参照ください。
例えば、以下のプログラムを実行すると、4行目の動作を開始する時にエラーが発生します。イチ[4]への円弧動作を行うためにはイチ[5]の位置データが使われるので、予期しない円弧動作を行うことがないように、イチ[4]への動作を行う前にエラーを発生させます。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec ナメラカ100 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[4] 200mm/sec ナメラカ100 5: ジャンプ ラベル[1] 6: Cエンコ イチ[5] 200mm/sec ナメラカ100 7: チョクセン イチ[6] 200mm/sec ナメラカ100
表5.C円弧動作命令の間で実行できる命令
命令 |
例 |
備考 |
---|---|---|
レジスタ命令 |
レジ[1]=1 |
|
I/O命令 |
DO[1]=オン |
DO、RO、UO、SO、WO、GO、AO、Fへの代入が可能です。 |
待機命令 |
タイキ 2.0sec |
タイキ ジカンギレ ラベルはエラーが発生します。 |
呼び出し |
ヨビダシ PRG |
呼び出されるプログラムの中に、動作命令や、C円弧の間で実行できない命令がある場合にはエラーが発生します。 |
マクロ |
ハンド_カイ |
マクロプログラムの中に、動作命令や、C円弧の間で実行できない命令がある場合にはエラーが発生します。 |
モシ ヨビダシ |
モシ DI[1]=オン ヨビダシ PRG |
モシ ジャンプ ラベルはエラーが発生します。 |
センタク ヨビダシ |
センタク レジ[1]=1 ヨビダシ PRG1 |
センタク ジャンプ ラベルはエラーが発生します。 |
RSR |
RSR[1] |
|
ユーザアラーム |
ユーザアラーム[1] |
|
オーバライド |
オーバライド=50% |
|
タイマ命令 |
タイマ[1]=スタート |
|
パラメータ命令 |
$DEFPULSE=100 |
|
注釈 |
! コメント |
|
コメント化 |
// カクジク イチ[1] 100% イチギメ |
|
メッセージ |
メッセージ[ ] |
|
ロック イチレジ |
ロック イチレジ |
|
最高速度 |
カクジク サイコウソクド[1]=50 |
|
一時停止 |
イチジテイシ |
|
実行 |
ジッコウ PRG |
|
トルクリミット |
トルクリミット 50.0% |
|
モニタ |
モニタカイシ PRG |
モニタ命令で指定されたプログラムの内容はチェックされません。 |
条件 |
ジョウケン レジ[1]=1 ヨビダシ PRG |
条件命令は、モニタ命令で指定するプログラムにしか記述できないので、実際にはチェックされません。 |
InterBus-S |
IBS ケツゴウ |
|
InterBus PCI |
IB attach |
|
パススイッチ |
PS-10mm, 1.0 sec DO[1]=オン |
|
衝突検出 |
ショウトツ ケンシュツ オン |
|
接近停止 |
セッキンテイシ[1]=イチジムコウ |
|
アーク溶接 |
アークカイシ[1] |
|
エラープログラム |
エラープログラム=PRG |
|
再開プログラム |
サイカイプログラム[1:コメント]=PRG |
|
再開プログラム消去 |
サイカイプログラム_ショウキョ |
|
再開動作無効 |
サイカイドウサ_ムコウ |
|
メンテナンスプログラム |
メンテナンスプログラム[1:コメント]=PRG |
|
実行条件 |
ジッコウ_ジョウケン (!DI[1]) |
|
データモニタ機能 |
トリコミ カイシ[1] |
|
表7.C円弧動作命令の間で実行できない主な命令
命令 |
例 |
備考 |
---|---|---|
位置レジスタへの代入 |
イチレジ[1]=チョッコウイチ |
|
強制終了 |
キョウセイ シュウリョウ |
|
位置補正条件 |
イチホセイ ジョウケン イチレジ[1] |
|
ツール補正条件 |
ツールホセイ ジョウケン イチレジ[1] |
|
ビジョン補正条件 |
ビジョンホセイ ジョウケン ビジョンレジ[1] |
|
ユーザ座標 |
ユーザザヒョウ=イチレジ[1] |
|
スポット溶接 |
スポット[1] |
|
パレタイジング |
パレタイジングB_1 |
|
同期動作グループ命令 |
ドウキ ドウサグループ |
|
C円弧動作命令では、使用できる動作付加命令が制限されます。使用できない動作付加命令は、編集画面で動作付加命令の選択肢に表示されません。表8."C円弧動作命令で実行可能な動作付加命令"を参照ください。
表8.C円弧動作命令で実行可能な動作付加命令
命令 | 例 | 備考 |
---|---|---|
手首姿勢なし |
シセイナシ |
|
加速度オーバライド |
カソクド 80 |
|
パス |
パス |
|
位置補正 |
イチホセイ イチレジ[1] |
|
ツール補正 |
ツールホセイ イチレジ[1] |
|
リモートTCP |
リモート ツール |
|
先実行 |
サキジッコウ 2.00sec ヨビダシ PRG |
呼び出されるプログラムに、C円弧動作命令の間で実行できない命令がある場合には、エラーが発生します。 |
アーク溶接 |
アークカイシ[1] |
|
ウィービング |
ウィーブ サイン [1] |
|
タッチセンサ |
サーチ[X] |
|
協調動作 |
キョウチョウ |
|
コーナ範囲指定 |
CR50 |
|
プロセス速度高速化命令 |
プロセスソクド50 |
|
ビジョン補正 | ビジョンホセイ |
|
連続回転速度命令 |
レンゾクカイテンソクド 100 |
|
近回り動作命令 |
シセイナシ チカマワリ |
|
表8."C円弧動作命令で実行可能な動作付加命令"にない動作付加命令はC円弧動作命令に付加することはできません。実行できない主な命令を表9."C円弧動作命令で実行できない主な動作付加命令"に示します。
表9.C円弧動作命令で実行できない主な動作付加命令
命令 |
例 |
備考 |
---|---|---|
インクリメンタル |
インクレ |
|
スキップ |
スキップ ラベル[1] |
|
高速スキップ |
スキップ イチレジ[1] ラベル[1] |
|
スポット溶接 |
スポット[1] |
|
SS[1]/SE |
SS[1]、SE命令をC円弧動作命令に付加することはできません。SS命令とSE命令の間ではC円弧動作命令を使用可能です。 |
C円弧動作命令では、同じ位置データを複数の動作命令で使用します。このため、その位置データを使用している間に位置データが変化すると、円弧軌跡の計算に矛盾が発生し、予想しない軌跡で動作する可能性があります。これを防ぐためにC円弧動作命令では、矛盾が発生するような状況を実行時にチェックし、エラーを発生させます。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec ナメラカ100 3: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチレジ[1] 200mm/sec ナメラカ100 5: Cエンコ イチ[5] 200mm/sec ナメラカ100 6: Cエンコ イチ[6] 200mm/sec ナメラカ100 7: チョクセン イチ[7] 200mm/sec イチギメ
このプログラムの4行目にはイチレジ[1]の位置レジスタが使用されています。3行目を実行する時、イチ[2]、イチ[3]、イチレジ[1]の3点で円弧を作るため、イチレジ[1]の位置データを使用します。6行目を実行する時、イチレジ[1]、イチ[5]、イチ[6]の3点で円弧を作るため、再びイチレジ[1]の位置データを使用します。したがって、3行目から6行目の間で、イチレジ[1]の値が変化すると、予期しない軌跡でロボットが動作する可能性があります。これを防止するために、C円弧動作命令の間では位置レジスタへの代入命令を実行を禁止しています。
しかし、位置レジスタは位置レジスタ画面で直接設定される場合があるため、C円弧動作機能では使用している位置データが変化していないことを1行毎にチェックすることで、このような場合でも位置データが変化した事を検出します。
例えば、上のプログラムの5行目の動作を実行している時に、イチレジ[1]の内容を位置レジスタ画面で変更すると、6行目を実行する時に「ジッコウ-627 Cエンコ位置データが変化しました」のアラームが発生します。
位置レジスタを変更することで、稼動中にシステムが停止してしまう事を回避するためには、以下のように、位置レジスタを使用する円弧動作をロック イチレジ/カイジョ イチレジで囲むことを推奨します。この命令で囲まれた区間は位置レジスタ画面等での位置レジスタの値を設定できなくすることができます。
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: ロック イチレジ 3: Cエンコ イチ[2] 200mm/sec ナメラカ100 4: Cエンコ イチ[3] 200mm/sec ナメラカ100 5: Cエンコ イチレジ[1] 200mm/sec ナメラカ100 6: Cエンコ イチ[5] 200mm/sec ナメラカ100 7: Cエンコ イチ[6] 200mm/sec ナメラカ100 8: カイジョ イチレジ 9: チョクセン イチ[7] 200mm/sec イチギメ
また、ユーザ座標系やツール座標系の変化も、C円弧動作命令の位置データに影響を与えます。したがってC円弧動作命令の間では、ユーザ座標やツール座標が変化する命令を実行を禁止しています。しかし、ユーザ座標やツール座標も座標系設定画面で変更することができるため、C円弧動作機能では使用しているユーザ座標、ツール座標が変化していないことを1行毎にチェックすることで、これを検出できるようになっています。
小円弧では、教示された位置と姿勢による動作軌跡の計算の結果、姿勢が予想外に大きく変化することがあります。
小円弧を教示する場合、動作中の姿勢の大きな変化に驚くことのないように、前進動作と後退動作の両方に関して、以下の説明に従ってください。
各ポイントの相対的な位置により空間上の円が定義されます。正確にツールを設定することにより、動作軌跡の計算で正しい位置が計算に使用されます。
円弧の点(開始点、経由点、目標点)を教示した時はいつでも、オーバライドを1%以下に下げて、更新された円弧動作をシングルステップで実行して下さい。姿勢変化を低速動作で観察し、作業を行う上で動作に問題がないかを確認して下さい。
動作中の姿勢変化が許容できない場合、(シフトキー離すなどの方法で)ロボットを停止し、円弧の点を再教示して下さい。
動作中の姿勢変化が許容範囲内であれば、速度オーバライドを上げて下さい。
そうしないと、怪我をしたり、設備を壊したりするかもしれません。
可能であれば小円弧を教示しないでください。複数の直線を使って小円弧を近似するように教示することができます。小円弧を教示する必要がある場合には、ここに挙げられているガイドラインに従ってください。
小円弧を教示する時には、以下のガイドラインを使用して下さい。
ツールの長さと同程度の半径の円を教示する際には、十分に警戒する必要があります。ツールが長いほど、円弧の定義には慎重を要します。ツール軸がロボット最終軸に対して角度がある場合には、円弧に沿った姿勢を取るためにロボットの本体軸の動作がより顕著になります。
円弧動作命令からプログラム実行を開始しないでください。ロボットの現在位置が円弧の開始点として使用されるため、意図していたものとは違う円弧になることがあります。円弧命令でプログラムを停止し、プログラムを強制終了した後、プログラムを再起動した場合も同様です。
操作者の思っている位置と円弧動作の軌跡の計算に使用される位置の違いを最小にするために、ツール座標系をできるだけ正確に設定してください。
非常停止やサーボ電源が落とされる様な状態から復旧する時、円弧動作を再開する前に速度オーバライドを1%に落としてください。
お互いに近い位置を教示しないでください。各点が円弧の周りに均等に間隔をあけるようにして下さい。
1つの円弧動作命令で180°より大きい円弧を教示しないでください。円弧を2つ以上の命令に分割して下さい。
姿勢の変化が最小になる様にして下さい。円弧が小さくなるほど、またツールが長くなるほど、姿勢の変化が想像しにくくなります。
ツール座標系のZ軸が円弧の平面に垂直の場合に細心の注意が必要です。この場合仰角が0度に近く、方位角がツール座標系のz軸の方向に影響を受けやすくなります。(仰角、方位角の定義については図41."方位角と仰角"を参照ください。)
例えば、ツール座標系のZ軸が円弧の平面に完全に垂直でない場合、方位角は実際のZ軸の方向によって大きく異なることがあります。その結果、「姿勢変化が大きすぎます」のエラーメッセージが表示されます。
この場合、以下のどちらか一方または両方を行うと、正確な円弧になることがあります。
ツール座標系のZ軸が円弧の平面と垂直になる様に設定しない。
ロボットを使って位置教示する代わりに、姿勢データを直接入力する。
経由点の位置の影響について図39."経由点の位置の影響"を参照ください。
経由点が開始点や目標点に対してどの位置にあるかによって、円弧が長くなったり、短くなったりします。長い円弧では短い円弧よりもフランジ面の動作が大きなリます。
開始点と目標点の中間位置に経由点を教示するのが最適です。そうでないと、円弧の異なる方向に経由点を教示することなり、予想とは異なる動作となってしまう可能性があります。その場合、怪我をしたり、設備を壊す可能性があります。
小円弧でのツール座標系精度について、図40."小円弧ツール座標系精度の影響"を参照ください。
ツール座標系が正確でない場合、経由点が開始点と目標点の外にあるにもかかわらず、開始点と終了点の間にあるように見えるかもしれません。 図40."小円弧ツール座標系精度の影響"では、予想した短い円弧ではなく長い円弧が教示されています。
円弧動作でのツール姿勢
円弧動作中のツール姿勢は、以下の3つの角度によって表現されます。
方位角 - この角度はツールの円弧平面への投影と、半径方向の間の角度として定義されます。この角度を検出するためには、ツールの円弧平面への投影を求めます。該当位置での円弧の半径を描きます。これらの2つの線の間の角度がツールの方位角になります。図41."仰角と方位角"を参照ください。
仰角 - これはツールと円弧平面に垂直なベクトルとの間の角度です。円弧上の位置でこの角度を決定するためには、円弧の平面にツールの投影を作図し、ツールと投影の角度を計測します。この角度を90°から差し引いた結果が、仰角です。図41."仰角と方位角"を参照ください。
スピン - ツールの自身の軸周りの回転がスピン角を定義します。
動作中、開始点、経由点、目標点でのこれらの角度が計算され、ロボット軌跡はそれらの姿勢を通ります。これらの角度は3つの教示点(開始点、経由点、目標点)で定義される円弧平面によって決まることに注意して下さい。教示点が変更された場合、円弧平面が変更され、結果として方位角、仰角、スピンが変更されます。
半径の短い円弧、円周の短い円弧では、円弧平面は平面を定義する位置に敏感に反応します。結果として、ツール姿勢は位置が教示されると劇的に変化する可能性があります。長いツールを使用していたり、ツール軸がロボット最終軸に対して傾いていたりすると、大きく異なる動作を引き起こす可能性があります。この場合、円弧動作のプログラム速度を達成するように各軸の移動速度が上がります。
教示点の姿勢変更の影響
ここでは1点でのわずかな姿勢変更がどのように異なる円弧軌跡を導くかを説明します。図42."軌跡上の姿勢変更の影響"を参照ください。
常に円弧の2点間のスピン角は最も小さい角度が使用されます。例えば、開始点から経由点までスピン角が182°変化する場合、ロボットは開始点から経由点に到達するためにツールを178°回転します。
経由点の姿勢がスピンの差が179°になる様に3°変更されると、ロボットのフランジ面はツールZ軸周りに逆方向に回転します。このため、大きくスピンを変更したい時にはスピン角の教示が重要になります。大きな変更を円弧の2つの部分で均等に分割するか、円弧を定義するために1つ以上の円弧命令を使用するのが最適です。図42."軌跡上の姿勢変更の影響"を参照ください。
位置データは、ツール先端点の位置、姿勢と形態を表します。位置データは、動作命令がプログラムに追加された時に記録されます。
位置データは図43."位置データ"に示されるように、7つの要素から構成されます。位置データは位置変数イチ[n]で表されます。
位置(x,y,z)は、直交座標系上でのツール先端点(ツール座標系の原点)の位置を3次元の座標値で表します。
姿勢(w,p,r)は、直交座標系上のX、Y、Z軸まわりの回転角で表します。
形態は、ロボットが目標点に到達した時の軸の状態を表します。目標点での手首姿勢は同じでも、他の軸の姿勢が異なることがあります。
動作命令の中で、位置データは位置変数(イチ[n])又は位置レジスタ(イチレジ[x])で表されます。n は、位置番号です。x は、位置レジスタ番号です。位置変数はプログラムの動作命令で位置データを格納しています。位置レジスタは動作命令とは別に位置データを格納しています。31."位置レジスタ命令"を参照ください。
位置番号は位置を識別する番号です。位置番号はプログラムに動作命令が追加された時に自動的に割り当てられます。最初は[1]が割り当てられ、次に[2]といった具合に割り当てられます。
動作命令が追加されると、プログラムに記述される場所には関係なく、その位置番号は、直前に追加された動作命令の位置番号に加算されます。位置番号をプログラムの中で順番に並べるように変更することができます。
位置が消去されても、その他の教示点の位置番号はそのままです。ただし、番号変更した場合はこの限りではありません。
位置に1から16文字までのコメントを付けることができます。位置データを追加した場合や変更した場合に指定します。
ロボットの現在位置が教示位置に近い時、動作命令に@が表示されます。位置確認の機能を設定するためには、表10."$MNDSP_POSCF設定"を参照して、システム変数$MNDSP_POSCFを設定します。
表10.$MNDSP_POSCF設定
$MNDSP_POSCF | 説明 | プログラム例 |
---|---|---|
0(無効) | 編集画面で@は表示されません。 | 1:カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2] 40% イチギメ : ヨウセツカイシ[1,1] 3:チョクセン イチ[3] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[3,1] 4:カクジク イチ[1] 100% イチギメ |
1(複数@) | @のシンボルがロボットの現在位置の近くの全ての位置に表示されます。 |
1:カクジク @イチ[1] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2] 40% イチギメ : ヨウセツカイシ[1,1] 3:チョクセン イチ[3] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[3,1] 4:カクジク @イチ[1] 100% イチギメ |
2(単独@) | @のシンボルがロボットの現在位置が近い場合に、現在行の位置に表示されます。 | 1:カクジク @イチ[1] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2] 40% イチギメ ヨウセツカイシ[1,1] 3:チョクセン イチ[3] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[3,1] 4:カクジク イチ[1] 100% イチギメ |
教示操作盤の編集画面において、各動作命令で動作状態情報を表示することができます。図44."表示モード1のプログラム例"に示されるプログラム例では、全ての位置の現在のツール先端点(TCP)からの距離をmmの単位で表示しています。
距離はロボット動作中は連続して更新されます。この機能はプログラムの教示やテストに役立ちます。これは表示モード1です。このモードでは、位置からTCPまでの距離が複数行で表示されます。他のモードでは現在の行だけデータを表示します。
システム変数$MNDSP_MSTで、機能を有効にし、機能の設定を行います。機能を有効にし、設定を行った後は、F5[編集]を押して表示されるメニューで動作情報を選択することで、簡単にオン/オフを切り替えることができます。図45."編集命令による動作情報の切り替え"を参照ください。
図45.編集命令による動作情報の切り替え
テスト1
1/5
1:カクジク @イチ[1] 100%------------------
2:カクジク イチ[2] 40% | 1 挿入 |
: ヨウセツカイシ[1, 1] | 2 削除 |
3:チョクセン イチ[3] ヨウセツ| 3 コピー |
: ヨウセツオワリ[1, 1] | 4 検索 |
4:カクジク @イチ[1] 100%| 5 置換 |
[オワリ] | 6 番号変更 |
| 7 コメント |
| 8 元に戻す |
| 9 動作情報 |
----------+ +-
動作状態表示機能の振る舞いはシステム変数$MNDSP_MSTの以下の変数によって調整することができます。
$DISP_ENABLEは編集画面での動作状態表示をオン/オフします。編集命令の動作情報を選択して切り替えることができます。
$DISP_EDCMDはF5[編集]を押して表示されるメニューでの「動作情報」の表示を有効にします。
$DISP_INAUTOはAUTOモードで動作状態表示を有効にします。$DISP_ENABLEも有効にする必要があります。
$DISP_IS_ONは編集画面で動作状態が表示されていることを示します。
$DISP_RSMDISは編集画面で再開距離の表示を有効にします。
$MODE_GRP[1..7]は各グループの表示モードです。表11."表示モード"に有効なモードを示します。各モードの表示例として、表12."表示モード例"を参照ください。
表11.表示モード
モード | 説明 | ヘッダー |
---|---|---|
1 | TCP距離(単独行) | イチ[TCP距離mm G1] |
2 | TCP距離(複数行) | イチ[TCP距離mm G1] |
3 | 経過比率 | イチ[経過比率 % G1] |
4 | 移動時間 | イチ[移動時間 G1] |
5 | 移動距離 | イチ[移動距離 G1] |
6 | 経過距離 | イチ[経過距離 G1] |
7 | 残り距離 | イチ[残り距離 G1] |
8 | 進捗状況 | イチ[進捗状況 G1] |
9 | 経過比率と経過距離 | イチ[経過 % mm G1] |
10 | 経過比率と残り距離 | イチ[残り % mm G1] |
11 | 経過比率と移動時間 | イチ[時間 % sec G1] |
19 | 前進/後退角(deg) | P[Travel dg G1] |
20 | 狙い角(deg) | P[WorkXZ dg G1] |
21 | 現在位置のワールド座標系X | イチ[X (1) mm G1] |
22 | 現在位置のワールド座標系Y | イチ[Y (2) mm G1] |
23 | 現在位置のワールド座標系Z | イチ[Z (3) mm G1] |
24 | 現在位置のワールド座標系W | イチ[W (4) deg G1] |
25 | 現在位置のワールド座標系P | イチ[P (5) deg G1] |
26 | 現在位置のワールド座標系R | イチ[R (6) deg G1] |
位置には16文字のコメントを入力することができますが、動作状態が表示される時は、最初の10文字だけ表示することができます。
マルチグループの場合、動作状態はどのグループの情報も表示することができます。グループ番号はヘッダーの表示モードの簡単な説明に表示されます。選択しているグループ番号を変更するためには、補助キーで表示されるメニューから「グループ変更」を選択します。選択したグループが、プログラムのグループマスクで指定されていない場合、マスクの中のもっとも小さいグループ番号が選択されます。グループ毎に異なる表示モードでデータを表示することができます。システム変数$MNDSP_MST.$MODE_GRP[1..6]の配列を使って各グループのモードを設定することができます。
実行中のプログラムが一時停止されると、ロボットが停止し、位置を記録します。設定によって、ロボットが停止位置から移動した場合、プログラムが再開された時にロボットが停止位置に戻ります。システム変数$MNDSP_MST.$DISP_RSMDISがTRUEであれば、ロボットが停止位置から移動した距離が編集画面の左上に表示されます。
モード1と2は、プログラム位置とロボットのツール先端点の間の距離を表示します。距離は直線に沿った距離で、プログラム軌跡に沿った距離ではありません。各軸動作や円弧動作では、ロボットが移動する実際の距離は長くなります。
動作命令モード3-11では、実行中のモーションシステムからの出力を表示します。このデータのタイミングはわずかに実際のロボットの位置より進んでいます。表示される時間と距離は、実際のモーターエンコーダーからの実時間のフィードバックではなく、動作命令を反映しています。動作が一時停止した時、データは表示されたままになります。動作が再開されると、表示されるデータは停止位置からも目標点までの動作を反映します。
モード3-11は、直線動作、円弧動作、C円弧動作の情報を表示します。モード3-11では、各軸動作は、モード11のように、増加割合とトータルの時間を表示します。
表12.表示モード例
モード | 例 | 説明 |
---|---|---|
0 | イチ[表示未選択 G1] \\\1:カクジク @イチ[1: ] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2: ] 40% イチギメ : ヨウセツカイシ[1, 1] 3:チョクセン イチ[3: ] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1] 4:カクジク @イチ[1: ] 100% イチギメ |
動作状態は表示されません。このグループは無効なモードです。 この例では、グループ1が表示のために選択されています。グループ1の表示モードは$MNDSP_MST.$MODE_GRP[1]に指定されています。モードが0か、または表に記載されてないモードの場合、ヘッダーは「未表示選択」と表示され、動作文にデータは表示されません。 |
1 | イチ[TCP距離mm G1] \\\1:カクジク @イチ[1: .000] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2: ] 40% イチギメ : ヨウセツカイシ[1, 1] 3:チョクセン イチ[3: ] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] 4:カクジク @イチ[1: ] 100% イチギメ |
現在行に、教示位置のTCPからの距離が表示されます。 この例では、$MNDSP_MST.$MODE_GRP[1]が1です。カーソルが1行目にあり、ロボットがイチ[1]にいます。イチ[1]のロボットツール先端点(TCP)からの距離がmmの単位で0.000と表示されています。ロボットをジョグ送りでイチ[1]から移動させると、ツール先端点の距離が動的に表示されます。 |
2 | イチ[TCP距離mm G1] \\\1:カクジク @イチ[1: .000] 100% イチギメ 2:カクジク イチ[2: 26.795] 40% 40% イチギメ : ヨウセツカイシ[1, 1] 3:チョクセン イチ[3: 11.520] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] 4:カクジク @イチ[1: .000] 100% イチギメ |
複数行で距離表示 モード2はモード1と似ています。モード2では、カーソルのある行だけでなく、全ての動作文の行で距離が表示されます。距離は教示位置からツール先端点までの距離です。 |
3 | イチ[経過比率 % G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 28% ] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
経過比率 モード3は動作の進行中に完了した動作の割合を表示します。動的に更新されます。目標点に到達する前に実行を停止して再開した場合、割合は0にリセットされてから、残りの動作を反映して増加します。 |
4 | イチ[移動時間 G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 2.9s] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
移動時間 モード4は動作が完了するために必要なトータルの時間を表示します。速度オーバライドが変更されない限り、動的には変化しません。速度オーバライドが変更されると、残り時間ではなく、新しいオーバライドで全ての動作に必要なトータル時間に更新されます。 |
5 | イチ[移動距離 G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 24.19] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
移動距離 モード5はトータルの移動距離を表示します。動作中は変更しません。実行が一時停止され、再開された場合、表示は停止位置からイチ[3]までの距離を示すように変更されます。 |
6 | イチ[経過距離 G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 6.758] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
経過距離 モード6はモード3に似ています。動的に変化します。イチ[3]に移動中に増加する距離を表示します。停止して再開した場合、距離は0にリセットされます。シングルステップを有効にして、3行目の動作で、停止することなくイチ[3]まで移動すると、ロボットがイチ[3]に到達した時にトータルの移動距離が表示されます。 |
7 | イチ[残り距離 G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 17.43] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
残り距離 モード7は距離が0に向かって減少して表示されることを除いてはモード6と同様です。 |
8 | イチ[進捗状況 G1] \\\3:チョクセン イチ[3:-- ] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
進捗状況 モード8は進捗バーを表示します。モード3の経過比率のように振る舞い、図で表現します。 |
9 | イチ[経過 % mm G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 28% 6.758] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
経過比率と経過距離 モード9はモード3の経過比率とモード6の経過距離の両方を表示します。 |
10 | イチ[残り % mm G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 28% 17.43] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
経過比率と残り距離 モード10はモード3の経過比率とモード7の残り距離の両方を表示します。 |
11 | イチ[時間 % sec G1] \\\3:チョクセン イチ[3: 28% 2.9s] ヨウセツソクド イチギメ : ヨウセツオワリ[1, 1] |
経過比率と移動時間 モード11はモード3の経過比率とモード4の移動時間の両方を表示します。 |
19 | P[Travel dg G1] \\\1:カクジク @イチ[1: -10.277] 100% イチギメ |
前進/後退角(deg) 負の値は前進角を示します。正の値は後退角を示します。5.19."トーチ角表示機能"を参照ください。 |
20 | P[WorkXZ dg G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 36.832 R] 100% イチギメ |
狙い角(deg) ヘッダーのWorkXZは狙い角がXZ平面に対してであることを示しています。WorkXYは狙い角がXY平面に対してであることを意味します。角度の後のLまたはRの文字はトーチが垂直方向に対して右か左かを示しています。5.19."トーチ角表示機能"を参照ください。 |
21 | イチ[X (1) mm G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 2070.261] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系X |
22 | イチ[Y (2) mm G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 25.242] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系Y |
23 | イチ[Z (3) mm G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 1226.707] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系Z |
24 | イチ[W (4) deg G1] \\\1:カクジク @イチ[1: -2.027] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系W |
25 | イチ[P (5) deg G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 19.972] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系P |
26 | イチ[R (6) deg G1] \\\1:カクジク @イチ[1: 2.375] 100% イチギメ |
現在位置のワールド座標系R |
各軸動作は距離モードにおいて距離の表示を行いません。代わりに比率と時間を表示します。
移動時間と距離はおおよその数値です。
インクレメンタル動作はモード1と2において正しく距離を表示しません。
全ての動作付加命令と動作形式をサポートしているわけではありません。
距離の単位は常にmmで変更できません。
付加軸はサポートしていません。
ユーザ座標系(UF)とツール座標系(UT)の番号が位置詳細画面の上部に表示されます。以下の例を参照ください。
イチ[1] UF:0 UT:1 形態: N 00 X 100.000 mm W 12.555 deg Y 100.000 mm P 3.123 deg Z 100.000 mm R .014 deg
座標系番号は位置教示の際に書き込まれます。
UF: ユーザ座標系番号
0 = ワールド座標系
1-9 = 通常のユーザ座標系番号
F = 現在選択されているユーザ座標系番号
UT: ツール座標系番号
0 = 有効ではありません。
1-10 = 通常のツール座標系番号
F = 現在選択されているツール座標系番号
これらの値は位置詳細画面で直接変更することはできません。
位置レジスタの位置詳細画面でも同じ位置にUFとUTが表示され、値はどちらも常にFです。
移動速度はロボットが目標点へ移動する速度を指定します。
動作形式により単位が決まります。動作形式によって、mm/sec、cm/min、inch/min、deg/sec、sec等の単位で移動速度を指定できます。
プログラム実行中に教示操作盤の+%と-%キーを使って速度オーバライドを変更できます。プログラム速度の.01%(微速)から100%の範囲で変更します。プログラム速度とは、プログラムで指定された速度です。
プログラム速度はロボットの許容値を超えることはできません。教示速度が合わない場合はワーニングアラームが発生します。
各軸動作では、以下のように指定します。
最大移動速度に対する割合を1〜100 %で指定します。
カクジク イチ[1] 50% イチギメ
単位がsecの時、移動にかかる時間を0.1〜 3200 secで指定します。これは、移動時間が重要となる場合に指定します。移動速度の単位が秒である動作実行中に停止して再開すると、残りの時間で動作を完了します。図47."移動速度単位が秒の場合"を参照ください。
カクジク イチ[1] 2 sec イチギメ
チョクセン イチ[2] 2 sec イチギメ
直線、円弧、C円弧動作では、以下のように指定します。速度の上限はロボットの機種により異なります。(以下は、最大が2000mm/secの例です)
単位がmm/secの時、1〜2000 mm/secの間で指定します。
単位がcm/minの時、1〜12000 cm/minの間で指定します。
単位がinch/minの時、0.1〜4724.4 inch/minの間で指定します。
単位がsecの時、移動にかかる時間を0.1〜 3200 secで指定します。これは、移動時間が重要となる場合に指定します。移動速度の単位が秒である動作実行中に停止して再開すると、制御装置は既に実行された時間が経過するまで実行中の状態を保持し、残りの時間で動作を完了します。図47."移動速度単位が秒の場合"を参照ください。
チョクセン イチ[1] 100mm/sec イチギメ
または、
エンコ イチ[1] 100mm/sec イチギメ
または、
Cエンコ イチ[1] 100mm/sec イチギメ
移動速度がmm/sec、cm/min、またはinch/minで指定されている時、入力されている値はツール先端点での速度を表しています。
ツール先端点まわりの回転移動では、deg/secの単位で1〜500deg/secの間で指定します。
チョクセン イチ[1] 90 deg/sec イチギメ
動作命令でレジスタにより移動速度を指定することができます。指定されたレジスタの値が移動速度を定義します。
プログラムを実行する前に、動作命令で移動速度を設定するために使用されているレジスタの値を確認してください。そうでない場合、予期せぬ動作により、怪我をしたり、設備を壊したりするかもしれません。
レジスタによる速度指定をしている動作命令に到達すると、プログラムのそれ以降の命令の先読みを中止します。これは、動作命令がレジスタの値を速度として使用することを保証します。図48."レジスタによる速度指定"を参照ください。
この機能は、システム変数$RGSPD_PREXEをFALSEとした時に有効になります。システム変数$RGSPD_PREXEをTRUEとすると無効することができます。ただし、ロボットがレジスタの値によって指定された速度で動作できないことがあります。
以下の例は、各動作形式でレジスタ(レジ[ ])から移動速度の値を取り込む場合を示しています。
各軸動作
カクジク イチ[2] レジ[1]% ナメラカ100
直線動作
チョクセン イチ[1] レジ[2]mm/sec イチギメ
円弧動作
エンコ イチ[2] イチ[3] レジ[3]cm/min イチギメ
C円弧動作
Cエンコ イチ[4] レジ[4]mm/sec イチギメ
パレタイジング
パレタイジング B_1 チョクセン イチ_1[セ_1 ] レジ[4]mm/sec ナメラカ100 チョクセン イチ_1[ツミテン] レジ[4]mm/sec イチギメ チョクセン イチ_1[ニ_1 ] レジ[4]mm/sec ナメラカ100
標準動作命令でレジスタによる速度指定を使用できます。
プログラム編集命令の置換での動作変更は、レジスタによる速度指定に対応しています。
レジスタによる速度指定においても、有効な速度の値があります。表13."速度指定レジスタの値の範囲"を参照ください。レジスタに入力されている値が、上限値/下限値を超えている場合、速度として適さない型(整数/実数)の場合は、実行時にアラームになります。
表13.速度指定レジスタの値の範囲
単位 |
レジスタ値の範囲 |
||
---|---|---|---|
% |
1〜100 |
整数 |
|
sec |
0.1〜3200.0 |
実数(*1) |
|
mm/sec |
1〜2000 |
整数(*2) |
|
cm/min |
1〜12000 |
整数(*2) |
|
inch/min |
0.1〜4724.4 |
実数(*3) |
|
deg/sec |
1〜500 |
整数(*4) |
*1 : 小数点第1位まで有効です。
*2 : 速度制限は$MRR_GRP.$SPEEDLIMの値です。
*3 : 小数点第1位まで有効です。制限は($MRR_GRP.$SPEEDLIM/25.4* 60)の値です。
*4 : 制限は($MRR_GRP.$ROTSPEEDLIM * 180/3.141)の値です。
*5 : 速度の制限の値は、ロボットの機種によって異なります。
動作文の速度の指定方法については、図49."移動速度の指定方法"を参照ください。
プログラム編集命令:置換の動作文修正により速度を置換するには、操作1."(プログラム編集命令:置換の動作文修正を使用した)速度の置換"を使用して下さい。
操作1.(プログラム編集命令:置換の動作文修正を使用した)速度の置換
動作文を持ったTPプログラムの編集中であること。
速度の値を変更したい命令の行番号にカーソルを合わせ、F5[編集]を押します。
「置換」を選択します。
置換メニュー 1 レジスタ 2 動作文修正 3 I/O 4 ジャンプ/ラベル 5 呼出し/終了 6 先実行/後実行 7 8
「動作文修正」を選択します。以下ようなメニューが表示されます。
動作文 修正メニュー 1 速度一括修正 2 位置決め修正 3 付加命令修正 4 付加命令削除 5 6 7 8
「速度一括修正」を選択します。以下のようなメニューが表示されます。
速度一括修正 1 全ての形式 2 カクジク 3 チョクセン 4 エンコ 5 Cエンコ 6 7 8
修正する動作文の動作形式を指定してください。
全ての形式 - 各軸、直線、円弧、C円弧の動作命令を検索します。
各軸 - 各軸の動作命令だけを検索します。
直線 - 直線の動作命令だけを検索します。
円弧 - 円弧の動作命令だけを検索します。
C円弧 - C円弧の動作命令だけを検索します。
以下のメニューが表示されます。
速度形式メニュー 1 全ての形式 2 速度 3 レジ[ ] 4 レジ[レジ[ ]] 5 6 7 8
修正する動作文の速度形式を指定してください。
全ての形式 - 速度値指定、レジスタ指定、レジスタ間接指定を使った動作命令を検索します。
速度 - 速度値指定を使った動作命令だけを検索します。
レジ[ ] - レジスタ指定を使った動作命令だけを検索します。
レジ[レジ[ ]] - レジスタ間接指定を使った動作命令だけを検索します。
以下のメニューが表示されます。
修正項目メニュー 1 % 2 mm/sec 3 cm/min 4 inch/min 5 deg/sec 6 sec 7 msec 8
修正する動作文の単位を指定してください。
以下のメニューが表示されます。
速度形式メニュー 1 速度 2 レジ[ ] 3 レジ[レジ[ ]] 4 5 6 7 8
修正する動作文の速度形式を指定してください。
速度値 - 検出した動作命令の移動速度を速度値に変更します。
レジ[ ] - 検出した動作命令の移動速度をレジスタ指定に変更します。
レジ[レジ[ ]] - 検出した動作命令の移動速度をレジスタ間接指定に変更します。
レジ[]、またはレジ[レジ[]]を選択した場合、レジスタ番号を入力してください。
以下のメッセージが表示されます。
修正しますか?
検出した動作文をどのように変更するかを選択します。
F2、全て - 現在行以降の行で検出した全ての動作文を指定された速度形式と値に変更します。
F3、はい - 現在行の検出した動作文だけを指定された速度形式と値に変更します。
F4、次 - 現在行の検出した動作文をスキップし、次の動作文を検出します。
F5、終わる - 動作文変更の操作を終了します。
「はい」、または「次」を選択した場合、以下のメッセージが表示されます。
修正しますか?
必要に応じて、検索と置換操作を続けます。
必要な検索と置換操作が完了したら、F5「終わり」を押してください。
アーク溶接中に使用される動作命令では溶接速度命令による速度指定を使用します。溶接速度はアーク溶接開始命令に指定された溶接条件で指定します。
溶接速度命令は直線、円弧、C円弧動作だけで使用することができます。溶接速度命令を使用している動作命令の動作形式を直線、円弧、C円弧のいずれかから各軸に変更した場合、速度は100%に変更されます。
溶接速度命令を使用している動作命令を実行した時、条件によって速度は以下のようになります。
アーク溶接開始命令が溶接速度命令の動作文より前に実行されていた場合、溶接速度は対応する溶接条件に指定された速度が使用されます。
アーク溶接開始命令が溶接速度命令の動作文より前に実行されていない場合、標準溶接速度が溶接速度として使用されます。標準溶接速度は設定メニューの溶接システム画面で定義されています。
溶接速度命令を使用した動作命令からプログラムが再開された場合、プログラムが再開した時の溶接速度が使用されます。
溶接速度命令を使用した動作命令をシングルステップで実行した場合、標準溶接速度が溶接速度として使用されます。
プログラム一時停止中に以下の操作を行ってプログラムを再起動した場合、標準溶接速度が使用されます。
プログラムのいくつかの命令を後退実行でステップ実行する。
プログラムの別の行にカーソルを移動する。
プログラムを強制終了する。
位置決め形式は 動作命令でのロボットの動作終了の方法を定義します。以下の位置決め形式が有効です。
イチギメ
ナメラカ
コーナ範囲指定 - コーナ軌跡指定機能オーダ時のみ
ここではイチギメとナメラカの位置決め形式について説明します。コーナ範囲指定の位置決め形式については5.2."高性能軌跡一定制御"を参照ください。
カクジク イチ[1] 50% イチギメ
イチギメ位置決め形式により、ロボットは目標位置で停止(位置決め)した後に、次の目標位置へ移動します。
図50."イチギメ位置決め形式のロボット動作"では、イチギメ位置決め形式が指定された時、ロボットがどのように移動するかを示しています。
カクジク イチ[1] 50% ナメラカ50
ナメラカ位置決め形式により、ロボットは目標位置に近づいた時に減速しますが停止せず、次の位置に向かって加速します。どのくらいロボットが目標位置に近づくかは、0〜100までの値により定義します。ナメラカ0では、ロボットは最大まで減速し、最も目標位置に近づきます。ナメラカ100では、最も減速せずに、目標位置から離れたところを動作します。
待機などの命令を、ナメラカを指定した動作文の後にプログラムした場合は、標準の設定ではロボットはコーナー部分の軌跡上で停止し、その命令を実行します。
図51."ナメラカ位置決め形式のロボット動作"では、ナメラカ位置決め形式が指定された時、ロボットがどのように移動するかを示しています。