タッチセンサ機能はオプションです。タッチセンサ命令は、タッチセンサプログラムを教示するために使用されます。4つのタッチセンサ命令があります。
サーチ開始命令
サーチ終了命令
タッチオフセット命令
タッチオフセット終了命令
プログラム編集時、タッチセンサ命令を検出するために編集命令の「検索」は使用できません。
動作命令をタッチセンサ命令に置換するために編集命令の「置換」は使用できません。動作命令を置換したい場合は、最初に動作命令を削除して、それからタッチセンサ命令を教示して下さい。
サーチ開始命令はどこでサーチ動作を始めるかを示します。サーチ開始命令では、サーチ実行中に使用するタッチセンサ条件と位置データを保存する位置レジスタを指定します。各サーチ開始命令ごとにサーチ終了命令が必要です。新しいサーチ開始命令は、サーチ終了命令が実行されるまで実行できません。図135."サーチカイシ [i] PR[x]"を参照ください。
プログラム実行時にタッチセンサ条件と位置レジスタの範囲チェックが行われます。
「既にサーチ動作中です」のアラームが発生した場合、カーソルをプログラム先頭に移動し、プログラムを再起動してください。アラームは自動的にクリアされます。
サーチ動作文にカーソルを移動してプログラムを起動しても、先行するサーチ開始命令が実行されない限り、プログラムは実行できません。
サーチカイシ [ ] PR[ ]命令の後退実行はサーチ開始を無効にします。
サーチ終了命令はサーチを終了します。プログラム内でサーチ終了命令を使うことで、適切にサーチ開始を終了することは重要です。そうでない場合、インクリメンタルサーチがオンに設定されていると、以降の動作がインクリメンタルサーチによって影響されます。図136."サーチオワリ"を参照ください。
タッチオフセット命令はプログラムのどこで位置をシフトするかを示します。シフト量は指定された位置レジスタに設定されているワールド座標系に対する位置によって決定します。シフト量はサーチルーチンによって生成されます。位置レジスタの範囲チェックは、プログラム実行時に行われます。図137."タッチオフセットカイシPR[x]"を参照ください。
シンプルサーチを使用する場合、タッチオフセット命令とタッチオフセット終了命令は使用しません。シンプルサーチは実際に検出した位置を位置レジスタに保存します。
タッチオフセット命令とタッチオフセット終了命令は、以下の条件で後退実行が可能です。
タッチオフセットカイシPR[ ]を後退実行すると、タッチオフセットが無効になります。
タッチオフセット命令の後退実行は、オフセットを終了しません。後退実行が行われた時、位置を追加したり、修正した場合の位置データは、記録された位置と位置レジスタのオフセットの和になります。例えば、以下のプログラムで、2行目から後退実行すると、1行目のロボットの位置は位置[1]+位置レジスタ[1]になります。
タッチオフセットは以下の2つの条件でのみ終了します。
タッチオフセット終了命令が実行された。
プログラムが終了した。
タッチオフセット終了命令は、オフセットを終了します。ただし、タッチオフセット終了命令を実行する前に後退実行が行われると、全ての位置がオフセットされます。例えば、図138."後退実行の例"で、4行目で後退実行が開始された時、位置[2]と位置[3]は位置レジスタ[1]によってオフセットされます。6行目にカーソルを移動し、命令を実行すると、位置[4]は位置レジスタ[1]によってオフセットされます。
タッチオフセット終了命令は位置シフトをどこで終了するかを示します。タッチオフセットをプログラム内のタッチオフセット終了命令によって適切に終了することは重要です。そうでないと、以降の全ての動作がタッチオフセット位置レジスタによって影響されます。図139."タッチオフセットオワリ"を参照ください。
シンプルサーチを使用する場合、タッチオフセット命令とタッチオフセット終了命令は使用しません。シンプルサーチは実際に検出した位置を位置レジスタに保存します。