実行条件はマーカと似ています。実行条件命令は式を定義し、その式はバックグランド演算として計算されます。式の結果がオフである間は、モーショングループを持つすべてのTP プログラムとKAREL プログラムの実行は停止されます。
標準では、実行条件機能は無効になっていて、実行条件メニューは表示されず、実行条件命令をTP プログラムで教示することはできません。実行条件機能を使用するには、$MIX_LOGIC.$USE_TCOL をTRUE に設定します。
次に例を示します。
ジッコウ_ジョウケン (DI[1] カツ DI[2])
この行が実行された後、DI[1]またはDI[2]がオフである間は、すべてのTP プログラムが停止されます。 表1, "実行条件命令"を参照してください。
表1.実行条件命令
ジッコウ_ジョウケン (...) | 指定された複合演算命令を実行条件式として定義し、実行条件を有効にします。 |
ジッコウ_ジョウケン ムコウ* | 実行条件を無効にします。実行条件が無効の場合、TPプログラムはジッコウ_ジョウケン (...)では停止されません。 |
ジッコウ_ジョウケン ユウコウ* | 実行条件を有効にします。これは、ジッコウ_ジョウケン ムコウによって無効にされた実行条件を有効にするのに使用します。 |
* 標準では、ジッコウ_ジョウケン ムコウとジッコウ_ジョウケン ユウコウは使用できません。これらの命令を使用するには、$MIX_LOGOC.$USE_TCOLSIM をFALSE に設定します。
ジッコウ_ジョウケン (...)が実行されると、指定した式が実行条件式として定義されます。
実行条件が有効な間、定義された式がバックグランド演算として計算されます。
式の結果がオフである間は、モーショングループを持つすべてのTP プログラムとKAREL プログラムは停止されます。
実行条件式がオフの間にプログラムが起動された場合、プログラムはただちに一時停止されます。シフトキー+後退キーを除いて、すべてのタイプの起動が実行条件の影響を受けます。
実行条件式がオフでもプログラムを実行できるのは、シフトキー+後退キーによってプログラムを後退実行する場合だけです。
バックグランド演算のスキャン時間がITP より長くても、実行条件式はITP ごとに計算されます(ITP は通常は8ミリ秒です)。
モーショングループを持たず、かつ「中断無視」が有効になっているプログラムは、実行条件式がオフでも一時停止されません。
$MIX_LOGIC.$USE_TCOLSIM がTRUE(標準)の場合、ジッコウ_ジョウケン ムコウとジッコウ_ジョウケン ユウコウを編集メニューで教示することはできません。実行条件の有効/無効の設定を実行条件メニューで変更する必要があります。この場合、動作文の実行が完了すると、実行条件は自動的に有効になります。これは、実行条件が無効になるのは、オペレータがロボットを動作させる一時的な場合だけであることを意味します。
$MIX_LOGIC.$USE_TCOLSIM がFALSE の場合、ジッコウ_ジョウケン ムコウとジッコウ_ジョウケン ユウコウ を編集メニューで教示することができます。実行条件の有効/無効の設定は、動作文の実行が完了しても自動的に は変更されません。