ビジョンのプログラムについてもう少し詳しく
ワークの種類ごとに、そのワークを検出するためのビジョンのプログラムを作成します。
ビジョンのプログラムには、どのカメラで撮影して、撮影した画像からどんな形のワークを見つけるか、といったようなことを教示します。

手順1:ビジョンプログラムを新規作成する
iRVisionの処理内容を記述したものをビジョンプログラムと呼びます。
ビジョンプログラムは、適用内容ごとにいくつかのひな形が用意されており、自分の適用にあった種類のビジョンプログラムを新規作成して使います。

たとえば、ビジョンプログラムには以下のような種類があります。
新規作成したビジョンプログラムには、最初から典型的な処理内容が記載されています。たとえば、右図は「カメラ1台の2次元補正」ビジョンプログラムの例ですが、最初に「スナップ1」で画像を撮影し、次に「パターンマッチ1」で教えられた形のワークを見つける、という処理の流れが最初から書かれています。

手順2:使用するカメラを選択する
このビジョンプログラムで使用するカメラを選択します。
作成済みのカメラデータの一覧が表示されますので、その中から選びます。

手順3:プログラムの処理内容を設定する
「スナップ1」や「パターンマッチ1」など、ビジョンプログラムを構成しているブロックを順番に設定していきます。
たとえば、この例の場合、「スナップ1」に露光時間などの撮影条件を設定し、「パターンマッチ1」に見つけたいワークの形を設定します。

「スナップ1」や「パターンマッチ1」など、ビジョンプログラムを構成しているそれぞれのブロックをコマンドツールと呼びます。iRVisionには「スナップ」や「パターンマッチ」の他にも様々なコマンドツールが用意されており、それらを組み合わせることで、ビジョンプログラムにより複雑な処理をさせることもできます。
このコマンドツールは上から順番に処理が実行されるようになっています。

手順4:基準位置を設定する
ワークが置かれる基準の位置をビジョンプログラムに設定します。
この基準の位置は、ロボットを教示したときにワークが置かれていた位置と同じ位置にします。

iRVisionはこの基準位置を用いて、ロボットの動作を補正するための補正データを算出します。
ロボットはこの補正データを用い、プログラムの動作を補正することによって正しい作業位置で動作します。