34.高速スキップ

34.1.概要

高速スキップは、スキップ条件が成立した時点のロボットの位置をプログラムで指定した位置レジスタに取り込みます。

ディジタルサーボ制御により、ロボットがスキップ条件の成立を検知した時点で、モータの最大トルクを働かせて速やかにロボットを停止させます。

34.2.実行

高速スキップ機能はプログラムの教示で使用することができます。システム変数の設定等は行う必要はありません。

  • 高速スキップ機能におけるスキップ条件の教示は,通常のスキップ機能の場合と同様です。

  • 通常のスキップ命令と同様の方法で高速スキップ命令(動作付加命令)を教示します。動作付加命令メニューから「スキップ、ラベル イチレジ」を選択します。

    1 スキップ,ラベル イチレジ      <-高速スキップ命令
    3 スキップ,ラベル            <-通常のスキップ命令
    
  • ラベル、位置レジスタ、および位置の格納形式を指定します。

    スキップ, ラベル[10], イチレジ[5]=チョッコウイチ
                       または カクジクイチ
    

プログラム例

  :
 8: スキップジョウケン DI[3]=オン
  :
10: チョクセン イチ[2] 500mm/sec イチギメ
11: チョクセン イチ[3] 100mm/sec イチギメ
  : スキップ, ラベル[10], イチレジ[5]=チョッコウイチ
  :
  :
30: ラベル[10]
  • 11行目実行中にDI[3]がオンになった時、現在位置が直交形式で取り込まれます。

  • 11行目実行中にDI[3]がオンしなかった時、11行目の実行終了後、ラベル[10]への分岐します。この場合、位置レジスタ[5]への位置の取り込みは行われません。

34.3.制限

<1> 位置取り込み誤差

プログラムの動作速度が遅いほど、スキップ条件の位置取込み精度が良くなります。(目安としては、おおよそ 100mm/sec の場合で 1.5mm 程度。誤差は、速度に比例します。)