4.治具位置マスタリング

治具位置マスタリングは治具を用いて行うマスタリングです。工場出荷前に行われるマスタリングです。専用マスタリング治具が必要なため、通常治具位置マスタリングは行いません。

詳しくは操作3.治具位置マスタリングを参照して下さい。

操作 3.治具位置マスタリング

条件

  • マスタリングするロボットに対して既定の治具を用意すること。

  • ジョグできるようにサーボのアラームを解除すること。

  • モータ交換後あるいはバッテリ切れ復旧後などにより、「サーボ-075 パルスコーダ位置未確定」が発生している場合はそれを解除すること。対応策については操作 1.マスタリング準備を参照して下さい。

手順

  1. ブレーキ制御が有効である場合、下記の手順で無効にします。無効の場合は手順 2に進んで下さい。

    1. 画面選択キーを押します。

    2. 「0 -- 次 -- 」を押して、「6 システム」を選択します。

    3. F1[画面]を押します。

    4. 「システム変数」を選択します。

    5. $PARAM_GROUPにカーソルを合わせて入力を押し、変更したいグループと同じ番号の行を選択して入力を押します。

    6. $SV_OFF_ENBにカーソルを合わせて入力を押します。

    7. TRUEになっている行にカーソルを合わせてFALSEにします。

    8. 制御装置を再起動します。

  2. マスタリング治具をロボットに設置して、ロボットをマスタリング位置までジョグします。マスタリング治具の設定と使用方法については、そのロボットの機構部保守説明書を参照して下さい。

  3. 画面選択キーを押します。

  4. 「0 -- 次 -- 」を押して、「6 システム」を選択します。

  5. F1[画面]を押し、メニューから「位置合わせ」を選択します。

  6. もし「位置合わせ」がメニューのリストの中に存在しなければ 下記の通りに実行して下さい。問題なければ 手順 7に進んで下さい。

    1. メニューから「システム変数」を選択します。

    2. $MASTER_ENBにカーソルを合わせます。

    3. 「1」を入力してください。

    4. F1「画面」を押し、メニューから「位置合わせ」を選択します。

  7. 「位置合わせ」を選択すると下記のような画面が表示されます。

    位置合わせ
    トルク = [オン]
    1 治具位置マスタリング
    2 ゼロ位置マスタリング
    3 簡易マスタリング
    4 1軸マスタリング
    5 簡易マスタリング参照点設定
    6 位置合わせ
    入力 または数字キーで選んでください。
    

  8. 治具位置マスタリングにカーソルを合わせて入力を押します。下記のような画面が表示されます。

    位置合わせ
    トルク = [オン]
    1 治具位置マスタリング
    2 ゼロ位置マスタリング
    3 簡易マスタリング
    4 1軸マスタリング
    5 簡易マスタリング参照点設定
    6 位置合わせ
    入力 または数字キーで選んでください。
    治具位置マスタリング? [いいえ]
    

  9. F4「はい」を押すとマスタリングされます。下記のような画面が表示されます。

    位置合わせ
    トルク = [オン]
    1 治具位置マスタリング
    2 ゼロ位置マスタリング
    3 簡易マスタリング
    4 1軸マスタリング
    5 簡易マスタリング参照点設定
    6 位置合わせ
    マスタリングされました! マスタリングデータ:
    <0> <11808249> <38767856>
    <9873638> <122000309> <2000319>
    

  10. 位置合わせにカーソルを合わせ入力を押します。下記のような画面が表示されます。

    位置合わせ
    トルク = [オン]
    1 治具位置マスタリング
    2 ゼロ位置マスタリング
    3 簡易マスタリング
    4 1軸マスタリング
    5 簡易マスタリング参照点設定
    6 位置合わせ
    マスタリングされました! マスタリングデータ:
    <0> <11808249> <38767856>
    <9873638> <122000309> <2000319>
    位置合わせをしますか? [いいえ]
    

  11. F4「はい」を押します。下記のような画面が表示されます。

    位置合わせ
    トルク = [オン]
    1 治具位置マスタリング
    2 ゼロ位置マスタリング
    3 簡易マスタリング
    4 1軸マスタリング
    5 簡易マスタリング参照点設定
    6 位置合わせ
    位置合わせ完了! 現在の各軸角度(deg):
    <0.000> <29.226> <-100.625>
    <0.000> <-79.375> <0.000>
    

    もしF5「終り」を押して位置合わせ画面から抜けると、位置合わせ画面が表示されなくなります。F1「画面」を押しても「位置合わせ」がメニューのリストの中に存在しません。位置合わせ画面を再び表示させるには、 手順 3から 手順 7を実行して下さい。

  12. マスタリング治具を取り外して下さい。マスタリング治具の取り外し方については、そのロボットの機構部保守説明書を参照して下さい。

  13. 手順 1でブレーキ制御を無効にした場合は、下記の手順で有効にします

    1. 画面選択キーを押します。

    2. 「0 -- 次 -- 」を押して、「6 システム」を選択します。

    3. F1[画面]を押します。

    4. 「システム変数」を選択します。

    5. $PARAM_GROUPにカーソルを合わせて入力を押し、変更したいグループと同じ番号の行を選択して入力を押します。

    6. $SV_OFF_ENBにカーソルを合わせて入力を押します。

    7. 前に変更した行にカーソルを合わせてF4[TRUE]を押します。

    8. 制御装置を再起動して下さい。

  14. 「システム-212 DCSパラメータに適用して下さい」が表示された場合は、このアラームを解除するために「DCSパラメータへの適用」を行って下さい。詳しくは「R-30iB/R-30iB Mate制御装置 デュアル・チェック・セーフティ機能 取扱説明書」を参照して下さい。