基準位置の設定状態を表示します。
基準位置が設定されている場合は、緑で[設定済]と表示します。基準位置が設定されていない場合は、赤で[未設定]と表示します。
基準位置はロボットの位置教示をしたときのワークの位置です。ライン実行時に検出したワークの実測位置と基準位置の差分が補正データになります。
- 基準位置と実測位置
- ロボットの補正量は、ロボットのプログラムを教示したときのワークの位置と、現在のワークの位置から計算します。ロボットプログラムを教示したときのワークの位置を「基準位置」と呼び、現在のワークの位置を「実測位置」と呼びます。基準位置はロボットのプログラムを教示したときにiRVisionで計測し、iRVision内部で記録しておきます。基準位置をiRVisionに教える作業を「基準位置設定」と呼びます。
- 補正量
- iRVisionでは、仮想的に補正に使う座標系をシフトすることにより、各点の補正量を個別に計算する必要がないようになっています。
以下の図に示すように、実測位置にあるワークが、基準位置にあるように補正に使う座標系をシフトします。座標系自体を補正することで教示点ごとに補正量を計算する必要がなくなるため、教示作業が容易になります。iRVisionは、補正に使う座標系の移動量を補正量として出力しています。補正量は座標系の移動量なので、実際のワークの移動量とは異なり、直感的な値でないことが多くなります。通常はワークの回転量が大きいほど、また、補正に使う座標系の原点からワークまでの距離が遠いほど、補正量と実際のワークの移動量の違いが大きくなります。