この機能はサーボ制御のハンドで発生するトルクの最大値を制限するための機能です。
トルク制限はモータトルク最大値に対するパーセンテージで指定します。
書式
トルクリミット t% (t:0.0~100.0)
以下のシステム変数はトルクリミットを適用する軸を設定するために使用します。標準設定は、グループ1の第7軸目です。
$TORQUE_LMT.$GROUP[i]: このシステム変数はトルクリミットを適用するグループ番号を示しています。iはグループ番号です。このシステム変数にTRUEが設定されたグループにトルクリミットが適用されます。
i:グループ番号
$TORQUE_LMT.$GAi[j]: このシステム変数はトルクリミットを適用するモータのグループ番号と軸番号を示しています。
i:グループ番号、j:軸番号
例えば、モータがグループ2の第1軸に使用されているとすると、$GA2[1]がTRUEに設定され、他はFALSEに設定されます。
$TORQUE_LMT.$GROUP[2] = TRUE $TORQUE_LMT.$GA2[1] = TRUE $TORQUE_LMT.$GA2[2] = FALSE : : $TORQUE_LMT.$GA2[9] = FALSE
GA1[1]からGA1[6]は通常はロボット軸で、TRUEに設定されません。
複数軸をTRUEに設定することができます。
各部品について最適な把持力を決定する必要があります。部品の重量と把持する面は部品をしっかりと把持するために必要なトルクに影響する可能性があります。
トルクリミット実行中は、次にトルクリミット命令が実行されるまでモータ最高トルクは変更されません。
例
1: カクジク イチ[1] 100% イチギメ 2: トルクリミット 20.0% <- トルクリミットが20%に設定されます。 3: カクジク イチ[2] 100% イチギメ 4: チョクセン イチ[2] 500mm/sec ナメラカ100 <- 最高トルクが20%に制限されます。 : 6: トルクリミット 100.0% <- トルクリミットが100%に設定されます。
トルクリミット命令によりモータ最高トルクがあまりにも下げられると、軸が教示点に到達しない可能性があります。以下のシステム変数の値は通常の動作でエラーが発生しないように十分に大きくして下さい。
$PARAM_GROUP[グループ].$STOPTOL[軸]
$PARAM_GROUP[グループ].$STOPERLIM[軸]
$PARAM_GROUP[グループ].$MOVER_OFFST[軸]
以下のシステム変数により、トルクリミットの最大値を指定することができます。
$TORQUE_LMT.$MAX_TRQ_LMT = 上限値
下限値は0.1固定です。