ユーザアラーム命令 は、あらかじめ設定したユーザアラーム番号のアラームメッセージを、アラーム表示行に表示します。ユーザアラーム命令によって、実行中のプログラムは一時停止します。
ジッコウ-213 (プログラム名, 行番号)[x](ユーザアラームメッセージ)
例:
ジッコウ-213 (RSR001, 47)[1] コンベアチェック
ユーザアラーム命令では、アラーム表示行にメッセージを表示するユーザアラームの番号を指定します。ユーザアラームにより、実行中のプログラムは一時停止します。プログラムを再開した場合、プログラムは次の行から実行されます。図186."ユーザアラーム命令"を参照ください。
タイマ命令は、プログラム内で20個までのタイマを起動、停止、リセットすることができます。タイマはそれぞれの処理の実行に掛かる時間や生産運転プログラム全体の実行に掛かる時間を測定することができます。あるプログラムで起動したタイマを別のプログラムで停止することができます。各タイマの状態は、システム変数$TIMER[n]に表示されます。(nはタイマ番号です。)図187."タイマ命令"を参照ください。
プログラムタイマの状態をプログラムタイマ画面で表示することができます。
注釈命令は、プログラム中に注釈(コメント)を記載します。注釈命令は、プログラムの実行に何の影響も与えません。注釈命令の教示では、1から32文字(漢字等の全角文字は1文字は2文字分として扱われます)までで、アルファベット、数字、*、_等の記号、対応された各言語を使って注釈のメッセージを入力します。注釈の直前には「!」が表示されます。
注釈命令(言語切替)は、プログラム中に注釈(コメント)を記載します。 注釈命令との違いは以下の2点です。
複数の言語をインストールしている場合に、言語に応じたコメントを入力することができます。
32文字を超えて注釈を入力できます。
注釈命令(言語切替)はプログラムの実行に何の影響も与えません。注釈命令(言語切替)の教示では、アルファベット、数字、*、_等の記号、選択中の言語を使って注釈のメッセージを入力します。注釈命令(言語切替)の注釈の直前には「‐‐」(ハイフン2つ)が表示されます。注釈命令(言語切替)は以下の特徴があります。
各注釈は242文字(漢字等の全角文字は1文字は2文字分として扱われます)まで入力できます。ただし、全ての言語の総文字数が1行の最大文字数(242文字)を超えることはできません。
プログラム編集画面では、注釈命令はウィンドウの幅に基づいて自動的に複数の行に分割されます。行を分割するために空白を利用します。注釈に空白がない場合は、代わりに表示が短縮されます。
新しく注釈を入力るする時、現在選択されている言語で入力します。異なる言語の注釈を入力したり、表示するためには、一般事項の設定で言語を変更する必要があります。
言語が変更された時、その言語での注釈が入力されていない状態では、2つのハイフンだけが表示されます。
プログラムがロードされた時、そのプログラムが制御装置に存在しない言語の注釈を持っていることがあります。その場合、注釈は編集画面では表示されませんが、プログラムには存在しています。
.LSファイルは制御装置に言語が存在しなくても、全ての言語の注釈を表示します。
編集画面では、注釈は以下のように表示されます。
1: --このプログラムは部品用のハンドを開き : ます。
.LSファイルでは、注釈は以下のように表示されます。
1: --eg:This program opens the raw part gripper : --kn:このプログラムは部品用のハンドを開きます。 : --sp:This is Spanish version of remark : --jp:Japanese : --fr:French : --gr:German : --ch:Chinese : --tw:Taiwanese : --ot:Other ;
.LSファイルに複数の言語で注釈を入れておくと、プログラム作成にアスキープログラム読み込み機能を使用する場合に役立ちます。言語を示す添字は小文字にする必要があります。最後の注釈の後に「;」を追加する必要があります。
命令コメント化では、ある行の実行や編集を無効にすることができます(コメントアウト)。全ての命令をコメント化することができます。命令コメント化は以下のような特徴があります。
コメント化された命令では、「//」が行の先頭に付加されますが、それ以外は通常通りに行が表示されます。
言語が切り替えられた時、コメント化された命令も言語が切り替えられます。
「//」付きの行を作成することはできません。通常の方法で行を作成します。命令をコメントするためには、[編集]を押して表示されるメニューで「命令コメント化」を選択します。
[編集]メニューの「命令コメント化」では、複数の行を選択することができ、F4「コメント化」、F5「コメント解除」で選択した行全てをコメント化したり、解除したりすることができます。
行の1部をコメント化するために「//」を使用することはできません。
「//」のある行を編集することはできません。右矢印キーを押してもカーソルは行番号から移動しません。動作文での「イチ修正」は無効です。
[編集]メニューで「命令コメント化」を選択し、「コメント解除」を選択した時だけ、「//」を削除することができます。
行はコメントアウトされても有効です。つまり、動作文に位置データは存在しています。また。ラベル命令のラベルは存在しています。ラベルの場合、ラベルはコメントアウトされると分岐先として無効になります。ラベルのコメント化が解除された時、ラベルは同じ番号のラベルが教示されていない限り有効になります。
行削除、コピー、貼り付け、検索、置換、番号変更などの編集操作を行うことができます。
アイコンエディタのツールバーに命令コメント化の切り替えボタンがあります。このボタンを押すと、現在選択されている行のコメント化/コメント解除が切り替わります。
メッセージ命令はユーザ画面に指定されたメッセージを表示します。メッセージは1文字から24文字(漢字等の全角文字は1文字は2文字分として扱われます)までで、アルファベット、数字、記号、対応された各言語を使用することができます。メッセージの間に空白行を入れたい場合には、メッセージの内容を空にしてください。図189."メッセージ命令"を参照ください。
メッセージ[(メッセージ文)]命令が実行された時、ユーザ画面が自動的に表示されます。
パラメータ命令は、システム変数の値を変更したり、システム変数の値をレジスタに読込んだりすることができます。
システム変数には、表示だけが許可されているものがあるため、パラメータ命令によって変更できないシステム変数があります。
システム変数には2種類のデータタイプがあります。
変数型データタイプ:レジスタに代入できます。
位置型データタイプ:位置レジスタに代入できます。以下のデータ型があります。
直交型(xyzwpr)
各軸型(J1〜J6)
位置型データタイプのシステム変数を位置レジスタに代入する時、位置レジスタのデータ型はシステム変数のデータ型に変換されます。
設定するシステム変数がブール型の値(TRUE/FALSE)の場合、TRUEには1を、FALSEには0を使用します。
数値型データタイプのシステム変数を位置レジスタに代入したり、位置型データタイプのシステム変数を数値レジスタに代入しないでください。エラーメッセージが表示されます。
ロボットや制御装置がどのように作動するかはシステム変数によって制御されています。システム変数の変更による影響を十分に確認してからシステム変数を設定してください。そうでない場合、人を傷つけたり、装置を破損したり、ロボットや制御装置の通常の操作を乱す恐れがあります。
$(システム変数名)=(値)命令はシステム変数の値を変更(書込み)することができます。図190."パラメータ命令(書込み)"を参照ください。
レジ[ ] / イチレジ[ ] = $(パラメータ名)はシステム変数の値を表示(読込み)することができます。図191."パラメータ命令(読込み)"を参照ください。
最高速度命令は、プログラム中の各軸動作、直線動作、円弧動作 の動作速度の最大値を設定します。動作速度が、この命令で指定した最大値を超えた場合、動作速度は最大値に制限されます。
最大速度命令を使用した場合で、
マクロプログラムを呼び出した場合、速度の最大値は標準設定値に戻ります。
呼び出したマクロプログラムが最大速度を設定した場合、呼び出したプログラムに戻る時に速度の最大値は標準設定値に戻ります。
図192."各軸最高速度命令(動作グループが複数の時)"と図193."直線最高速度命令(動作グループが複数の時)"は、複数の動作グループのシステムでの最高速度命令を示します。
上記では、複数の動作グループのあるシステムで使用される場合の最高速度命令を示しています。図194."各軸最高速度命令(動作グループが単独の時)"と図195."直線最高速度命令(動作グループが単独の時)"では、動作グループが単独のシステムで使用される命令を示しています。