待機命令は、指定した時間か、条件が満たされるまでプログラムの実行を待機させることができます。待機命令が実行された時、ロボットは動作命令を実行しません。待機命令には2種類あります。
指定時間待機命令 - プログラムの実行を指定時間待機させます。
条件待機命令 - 指定した条件が満たされるまでプログラムの実行を待機させます。
タイキ(時間)命令は、プログラムの実行を指定時間待機させます。タイキ(時間)命令の時間はsecの単位で指定し、最小単位は0.01secです。図250."タイキ(時間)"を参照ください。
タイキ(項目)(演算子)(値)(時間)命令は、指定された条件が満たされるか、または指定した時間が経過するまで、プログラムの実行を待機させます。時間切れの処理は以下の方法で指定します。
(指定なし) - プログラムは条件が満たされるまで待機します。
ジカンギレ、ラベル[i] - プログラムは指定された時間内に条件が満たされなければ指定ラベルへ分岐します。
システム変数$WAITTMOUTに時間を100分の1秒の単位で設定し、待機命令制限時間を指定します。標準の待機命令制限時間は30.00秒です。パラメータ命令を使って、$WAITTMOUTを設定することができます。パラメータ命令については、23.10."パラメータ命令"を参照ください。
例として、図251."待機条件(DI/DO、RI/RO、SI/SO、UI/UO)"から図254."待機条件"を参照ください。
ここで、
エラー番号 = aaabbb
aaa:アラームID(10進数);bbb:アラーム番号(10進数)
エラー番号「aaabbb」に0が指定された場合、エラーが起きた場合には条件が成立します。
例えば、
タイキ エラーバンゴウ = 11006, ヨビダシ PROG_A
という命令では、 「サーボ-006 ハンド破断」のアラームが発生した時、プログラムPROG_Aが呼び出されます。(サーボのアラームIDは11)
待機命令では、「カツ」、「マタハ」の演算子を使って1行に複数の条件を教示することができます。
論理積(カツ)
タイキ(条件1)カツ(条件2)カツ ...
例えば、1: タイキ DI[1]=オン カツ DI[2]=オン ジカンギレ, ラベル[1]
論理和(マタハ)
タイキ(条件1)マタハ(条件2)マタハ ...
例えば、1: タイキ DI[10]=オン マタハ レジ[7]=レジ[8] ジカンギレ, ラベル[2]
同じ命令の中で「カツ」と「マタハ」は混在させることはできません。
複数の「カツ」と「マタハ」の演算子が教示されている命令で、そのうちの1つの置き換えを行うと、同じ行の全ての他の演算子も自動的に置き換えられ、以下のワーニングが発生します。
ティーチ-062 論理演算子カツをマタハに置換えました
ティーチ-063 論理演算子マタハをカツに置換えました
1つの命令の中で「カツ」、「マタハ」で繋ぐことのできる条件の最大数は5です。例えば、
タイキ(条件1)マタハ(条件2)マタハ(条件3)マタハ(条件4)マタハ(条件5)
複合演算式を待機命令の条件文に指定することができます。
条件文の結果はブール型でなければなりません。
待機命令は式の結果がオンになるまで待機します。
複合演算式に「タチアガリ」、「タチサガリ」、「エラーバンゴウ」を指定することはできません。
待機命令の条件文の項目(データまたは演算子)の最大数は、およそ20個です。項目の正確な最大数は、データ型に応じて異なります。
複合演算命令の詳細は、24."複合演算命令"を参照ください。
入力信号待機監視機能は、プログラム中の待機命令により、特定の信号を待機している状態で、一定時間経過した時に信号を出力します。システム設定メニューで設定を行います。