ロボット速度出力


ロボット速度出力

1.概要

ロボット速度出力機能は、ツール先端点(TCP)の推定速度を、アナログ出力信号、グループ出力信号、レジスタに出力する機能です。

TCP推定速度は、4つのパラメータにより決定されます。:最大値、最大速度、最小値、最小速度

  • TCP推定速度が最小値より小さい場合、最小値となります。

  • TCP推定速度が最大値より小さい場合、最大値となります。

    図1."最大値"を参照下さい。

    図1.最大値

    Max Value

  • 最大値を最小値より小さくすることができます。この場合、速度に対する出力値の変化の割合は負の値になります。図2."最大速度"を参照下さい。

    図2.最大速度

    Max Speed


  • 最大速度が最小速度より小さい場合、出力値は常に0となります。

システムがTCP速度に比例した出力値を出力する先を10個まで定義することができます。

  • 各出力先はそれぞれ比例パラメータを持つ事ができます。

  • 各出力先はそれぞれ無効にすることができます。

  • 出力先が無効の場合、出力値は出力先に送られません。

動作命令が実行されている間だけ指定された出力先に出力値がセットされます。それ以外は、指定された出力先での出力値はそれぞれの最小値となります。

2.ロボット速度出力の設定

手順1.ロボット速度出力の設定

手順

  1. 画面選択キーを押します。

  2. 「I/O」を選択します。

  3. F1[画面]を押します。

  4. 「TCP速度」を選択します。次のような画面が表示されます。

    TCP 速度出力
     一覧                                 1/10
       有効  ターゲット    最小(値/速度)    最大
      1 オン  AO[    1]   100/  10    4095/ 2000
      2 オフ  AO[    2]     0/   0       0/    0
      3 オフ  AO[    3]     0/   0       0/    0
      4 オフ  AO[    4]     0/   0       0/    0
    
  5. ロボット速度出力一覧画面で、すでに設定されている出力先を有効にすることができます。

    一覧画面では全10個の出力先の設定を表示します。最小値、最小速度、最大値、最大速度はすべて整数値で表示されます。この画面で出力先を有効にすることができますが、他の項目は変更できません。

    出力先を有効にするためには、カーソルを有効にしたい出力先に移動しF4「オン」を押してください。

  6. 出力先の詳細を設定するためには、F3「詳細」を押してください。次のような画面が表示されます。

    TCP速度出力
     TCP_SPD[1]
      1 機能有効:             オン
      2 ターゲット:             AO [    1]
      3 最小値:                10.000
      4 最大値:              4096.000
      5 最大速度(mm/sec):     100.000
      6 最小速度(mm/sec):    2000.000
    

    詳細画面では出力先の全てのパラメータを設定できます。最小値、最小速度、最大値、最大速度はすべて実数で表示されます。

    この画面で出力先をAO、GO、Rのいずれかに変更することができます。

    一覧画面に戻るためには、F3「一覧」または前戻りキーを押してください。

  7. 出力先行時間を設定するためには、一覧画面でF2「設定」を押します。次のような画面が表示されます。

    TCP速度出力
     設定
      1 出力先行時間 (msec)    :   0
    

    設定画面ではすべての出力先の出力先行時間を設定することができます。

    出力先行時間は1個のみ設定できます。出力条件ごとに異なる出力先行時間を設定することはできません。

    出力先行時間を設定しない場合、各出力先では設定に従って、実行しているTCP速度を出力します。

    一覧画面に戻るためには、F3「一覧」または前戻りキーを押してください。