ファイル画面


ファイル画面

ファイルはシステムが情報を保管する単位です。ファイルは各種記憶装置に格納できます。

ファイル画面でファイルの操作を行うことができます。

ファイル画面では、

  • ファイルのディレクトリィを作成できます。

  • 選択されている装置から制御装置のメモリにファイル読込むことができ、制御装置のメモリから選択されている装置にファイル保存することができます。

  • プログラムとシステムファイルをバックアップすることができます。

  • 自動的にソフトウェアを更新することができます。

  • アスキー形式のファイルを表示することができます。

  • 各装置間でファイルをコピーすることができます。

  • 選択されている装置からファイルを削除することができます。

  • 選択されている装置にファイルを保存することができます。

  • アラーム履歴ファイルを作成することができます。

ファイルを操作するためには、操作しようとするファイルの種類を知る必要があります。表1."ファイル種類"に有効なファイル種類の一覧を表示します。制御装置を操作している間、数種類のファイルしか使用しないかもしれません。ファイル画面でファイル名を見るだけでファイル種類を判断することができます。ファイル名は最大36文字で、ファイル名、ピリオド、2文字または3文字のファイル種類を示す文字列で構成されます。

file.XX

ここで、fileはファイル名、XXはファイル種類です。

ファイル画面でファイル種類が3文字のファイルが表示されることがあります。これらの種類はいろいろな圧縮ファイルです。ファイル種類の表示はシステム変数$FILE_MASKによって制御されます。詳細は取扱説明書を参照ください。

表1.ファイル種類

ファイル種類

説明

ビットマップファイル(.BMP)

このファイル種類は、ビジョンシステムで使用するビットマップ画像を含みます。

コマンドファイル(.CF)

このファイル種類はコマンドプロシージャとして一連のKCLコマンドを持つアスキー形式のファイルを含みます。

コンディションハンドラーファイル(.CH)

このファイル種類は状態監視機能で使用されるファイルを含みます。

標準ファイル(.DF)

このファイル種類はプログラム編集のための標準命令のバイナリ形式のファイルを含みます。

診断ファイル(.DG)

このファイル種類はメモリデバイス上の診断ファイルの一部を提供するアスキー形式のファイルです。診断ファイルの名前はシステム変数の$FILE_DGBCKに格納されています。

データファイル(.DT)

このファイル種類はユーザが使用するデータを持つアスキー形式またはバイナリ形式のファイルを含みます。

I/Oファイル(.IO)

このファイル種類はI/O割り付けデータを保存したバイナリ形式のファイルを含みます。

カレルファイル(.KL)

このファイル種類はカレルプログラムのカレル言語命令が列挙されたアスキー形式のファイルを含みます。

リスティングファイル (.LS)

このファイル種類は、TPプログラム命令が行番号付きで列挙されたアスキー形式のファイルを含みます。リスティングファイルは、教示操作盤上の画面が保存された時にも作成されます。リスティングファイルは、エラーログファイルや診断ファイルも含みます。

部品モデルファイル(.ML)

このファイル種類はビジョンシステムで使用される部品モデル情報を含みます。

ニーモニック(.MN)

この種類のファイルは以前のソフトウェア版数でサポートされていたものです。

マクロ (.MR)

このファイル種類はマクロサブタイプのプログラムを含みます。

Pコードファイル (.PC)

このファイル種類はカレルプログラムをトランスレートしたバイナリ形式のファイルを含みます。これは、実際に制御装置のメモリに読み込んで実行されるファイルです。

PMC(.PMC)

このファイル種類はPMC(プログラマブルマシンコントローラ)の情報を含みます。

プロセス(.PR)

このファイル種類はプロセスサブタイプのプログラムを含みます。

システムファイル(.SV)

このファイル種類はシステム変数、サーボパラメータ、マスタリングデータを保存したファイルを含みます。

TPプログラムファイル(.MN)

このファイル種類は、TPプログラムの命令を持つバイナリ形式のファイルを含みます。

テキストファイル(.TX)

このファイル種類はシステム定義、またはユーザ定義のテキストを持つアスキー形式のファイルを含みます。

変数リスティングファイル(.VA)

このファイル種類はカレル変数やシステム変数の一覧を持つアスキー形式のファイルを含みます。

変数ファイル(.VR)

このファイル種類はカレルプログラムの変数を持つバイナリ形式のファイルを含みます。

ビジョンデータファイル(.VD)

このファイル種類はビジョンのデータを持つバイナリ形式のファイルを含みます。

ビジョンデータアスキーファイル(.VDA)

このファイル種類はビジョンデータパラメータを持つアスキー形式のファイルを含みます。

Zipファイル(.ZIP)

このファイル種類は、1つの格納ファイルに多くの種類のファイルを含みます。


表2."ロボットデータファイルグループ"はどのようなファイル種類が機能に基づいてグループ化されているのかを説明し、各グループでの例となるファイル名を列挙します。この情報は制御装置の機能領域によってロード/アップロードするファイルを判断するのに使用します。

表2.ロボットデータファイルグループ

ロボットデータファイルグループ 説明 ファイル例
オペレーティングシステムファイル これらのファイルはロボットのオペレーティングシステムの設定に関係します。
  • DIOCFGSV.IO— I/O情報

  • NUMREG.VR— レジスタ情報

  • POSREG.VR— 位置レジスタ情報

  • FRAMEVAR.VR—座標系設定情報

  • SYSFRAME.SV—ツール座標系、ユーザ座標系

  • SYSVARS.SV— システム変数情報

  • SYSSERVO.SV— サーボパラメータデータ

  • SYSMAST.SV— ロボットマスタリングデータ

  • SYSPASS.SV— パスワード情報(該当する場合)

  • SYSFSAC.SV— リモートアクセス制御情報(該当する場合)

  • SYSHOST.SV— イーサネットホストテーブル(該当する場合)

  • SYSMACRO.SV— マクロテーブル定義

サプライヤーアプリケーションファイル これらのファイルは生産工程に適したアプリケーションファイルです。サプライヤーによって供給され、多くのロボットで共通です。
  • SWCUSTO.VR— カスタマイズされた変数

  • SYSSPOT.SV— スポット溶接特有の変数

  • SYSSEAL.SV— ディスペンスアプリケーション特有の変数

  • MAIN_TCP.VR— トーチメイトデータ(該当する場合)

  • SET_ATCP.VR— トーチメイトデータ(該当する場合)

  • OFFSETDT.VR— トーチメイトデータ(該当する場合)

  • TMMOVETO.VR— トーチメイトデータ(該当する場合)

  • $FILE_APPBCKに記述されたユーザ指定のデータ

ユーザアプリケーションファイル これらのファイルは生産工程に適したアプリケーションファイルです。これらはユーザによってカスタマイズされたもので、多くのロボットで有効です。
  • $FILE_AP2BCKに記述されたユーザ指定のファイル

ロボット経路ファイル これらのファイルはロボット操作者によってカスタマイズされたロボット経路や変数のように特定のロボットに関連するファイルです。
  • 全てのTPプログラム(*.tp)

ロボット固有のデータファイル キャリブレーションや設定、I/O割付などの情報を含むロボット固有のファイルです。
  • SWCUSTO.VR— カスタマイズされた変数

  • SYSSPOT.SV— スポット溶接特有の変数

  • $FILE_AP2BCKに記述されたユーザ指定のファイル(キャリブレーションや設定データ、I/O割付などが指定できます。)

エラーログ これらはロボットシステムのエラーログファイルです。
  • ERRALL.LS— アラーム履歴

  • ERRACT.LS— 発生しているアラーム

ビジョンデータファイル これらはビジョン処理特有のデータファイルです。
  • 全てのビジョンデータファイル(*.VD)


表3.自動ソフトウェア更新操作項目

項目

説明

ソフトアップデート

自動ソフトウェア更新操作を開始します。

バックアップを表示

自動ソフトウェア更新のバックアップを別の操作のために選択できるように表示します。

イメージをルートにコピー

ルートディレクトリに正しいイメージバックアップファイルを直ちに持ってくるために使用します。自動ソフトウェア更新機能で作成された、特定のイメージバックアップを素早く選択し、コピーすることができます。

バックアップを削除

自動ソフトウェア更新機能で使用するデバイスに空きを作るために使用します。自動ソフトウェア更新機能で作成された、特定のイメージバックアップを選択し、削除することができます。ディレクトリの内容と全てのサブディレクトリを削除し、ディレクトリ自身も削除します。