負荷とはロボットのアーム先端に取り付けられたツールやワークの負荷(重量、重心、イナーシャ)を指します。
ロボットを初めて立ち上げる場合や、ツールやワークの交換によって負荷が変更された場合には、負荷情報を設定する必要があります。
負荷設定はできる限り正確に行って下さい。 正確に設定することにより、衝突検出等の機能がより効果的に作用します。
正確に設定することにより、位置決め精度やサイクルタイム等の動作性能も向上します。
動作性能画面で、10通りの負荷情報を設定することができます。 予め負荷情報を設定しておくことで、負荷設定番号の切替によって負荷の変更に対応することができます。 負荷設定番号の切替は動作性能画面、もしくは負荷設定命令によって行うことができます。
それぞれの負荷設定番号への負荷情報の設定は動作性能/負荷設定画面で行うことができます。
表 2. 動作性能/負荷設定画面の項目
項目 | 説明 |
条件 No [ ] |
負荷設定番号を表示します。必要に応じてコメントを入力することもできます。 |
負荷の重量 |
アーム先端の負荷の重量を設定します。 |
負荷の重心位置 X |
メカニカルインタフェース座標系での、負荷の重心のx座標を設定します。 通常6軸ロボットで全軸0度姿勢の場合、上方向が+、下方向が−になります。 |
負荷の重心位置 Y |
メカニカルインタフェース座標系での、負荷の重心のy座標を設定します。 通常6軸ロボットで全軸0度姿勢の場合、フランジ後ろから見て右方向が+、左方向が−になります。 |
負荷の重心位置 Z |
メカニカルインタフェース座標系での、負荷の重心のz座標を設定します。 フランジから離れる方向が+になります。 |
負荷のイナーシャ X、Y、Z |
負荷の重心を通り、メカニカルインタフェース座標系のx、y、z軸に平行な直線回りのイナーシャを設定します。 |
メカニカルインタフェース座標系はデフォルトの(値が初期状態から変更されていない)ツール座標系に相当します。
表 3.動作性能/機器設定画面の項目 に動作性能/機器設定画面で設定できる項目を示します。
表 3. 動作性能/機器設定画面の項目
項目 | 説明 |
機器重量 (軸1) |
J1アーム上に取り付けられた機器の重量を設定します。 |
機器重量 (軸3) |
J3アーム上に取り付けられた機器の重量を設定します。 |
一部の機種の動作性能/機器設定画面では、設定項目の表示が表 4.動作性能/機器設定画面の項目 のように変わります。
表 4. 動作性能/機器設定画面の項目
項目 | 説明 |
機器重量 (J2ベース) |
J2ベース上に取り付けられた機器の重量を設定します。 |
機器重量 (J3アーム) |
J3アーム上に取り付けられた機器の重量を設定します。 |
機器重量 (J3ケーシング) |
J3ケーシング上に取り付けられた機器の重量を設定します。 |
表 5.動作性能/負荷推定画面の項目 に動作性能/負荷推定画面の項目を示します。
表 5. 動作性能/負荷推定画面の項目
項目 | 説明 |
負荷推定 実行 |
負荷の情報を自動で推定します。 |
質量は判っている |
推定する負荷の質量が判っているかを選択します。判っている場合はその質量を入力します。 |
キャリブレーションモード |
キャリブレーションを行う場合にオンにします。 |
キャリブレーション状況 |
キャリブレーションが行われたかどうかを表示します。 |
表 6.動作性能/推定位置1画面の項目 に動作性能/推定位置1画面の項目を示します。動作性能/推定位置2画面の項目も同様の内容です。
表 6. 動作性能/推定位置1画面の項目
項目 | 説明 |
推定位置 |
位置1、位置2のどちらを設定するかを選択します。 |
J5 初期値 |
J5の位置を設定します。 |
J6 初期値 |
J6の位置を設定します。 |
速度 範囲:1% ‐ 100% |
低速時と高速時の速度を設定します。 |
加速度 初期値 |
低速時と高速時の加速度を設定します。振動が大きくならない範囲で設定して下さい。 |